今どきスマホは子たちの生活インフラになっています。
そばにスマホがあるのが当たり前、もはや空気のような存在になっています。
私たちが学生時代のときは紙媒体しかありませんでしたが、今はスマホがノートやペン、教科書、新聞、雑誌、辞書、翻訳ツールになっています。
そこで、学校での活用が叫ばれています。
ICTを授業に積極的に導入する教員とそうでない教員の特徴にも書いていますが、ICTを自分で買って教室に持ち込んで試行錯誤しながら授業を組み立てている一方で、学校ではなぜスマホやタブレットなどのICT機器が活用されないのか?
そこには多くのハードルが立ちふさがっています。
ひとつにはスマホをWi-Fi接続する場合、学校にWi-Fi設備を設け、それぞれのスマホを持ち込ませれば、楽々つながるのだろうと誰もが考えます。しかし、実際にそうはならなかったケースがあります。
次は使用する際の教員の対応力の問題があります。
授業で使っていた時に機器のトラブルがあったときにどうするのか、Wi-Fiの接続やアプリの不具合、端末の動作にトラブルがあれば授業が中断する。
さらに、どの教科のどんな場面でどんなコンテンツを使い効果的な学習にしていくかという教材開発、教材研究が進んでいない。そのために1時間の授業の準備に何時間もかけている教員もいます。
ICT機器に堪能な者でもそういう状況で一人一人の力量に任されているところにも問題があります。
学校現場にICTの導入が進まない理由は、つかうのが面倒だからというのも大きな理由で、簡単で便利だというのは、面倒だと思っていない人の論理です。
なぜ学校の授業へのICT機器の導入がが進まないのか?現状に対する疑問点に書きましたが、
なんとなく便利そうだから・・・
いろいろなアプリがあるので有効利用できそうだから・・・
ノート鉛筆の代わりになるから・・・
簡単で便利だから?
本当にタブレットPCは簡単で便利なのでしょうか?
現実として、教員はかなりの負担感が大きいと思います。
また、ICT教育にしてもアクティブラーニングにしても、新しい教育モデルについて「それは伝統的な紙と鉛筆と黒板に比べて本当に”学力”は向上しているのか」というところにも着目することが重要です。
「ICT機器ありき」ではなく、何を使いどのような授業展開をしたら学習効果があがるのかという視点が重要です。
韓国では、2015年までに1人1台のタブレット端末の導入を目指してきたといいます。ICT教育モデル校の1つ、ボラメ小学校では全学年の、ほぼすべての教科でタブレット端末を使った授業を行ってきました。
しかし、子どもの学力に目立った成果は現れていないといいます。
「確かに子どもは授業が楽しかったと言うかもしれませんが、内容は身についていない。それがICTの限界です。」という教員もあります。さらに、「タブレット端末に依存しすぎると能動的に学ぶ姿勢が失われる」と指摘する専門家もいます。
山本一郎さんが「いま最先端とされるICT教育が、単に紙&鉛筆の代替となるだけのハードウェアや、お題目のようなネット利活用という表層で終わらず、子供たちの興味関心の深耕や価値のある課題設定に向かうよう心から願うのみ」というように、実際に授業で使う場合、ICT機器もあくまでも補強の1つのツールにしかすぎないわけです。ICT機器を使えば授業の質が上がり学力が向上するわけではありません。
だから、もともと授業の構成能力が高くて上手な授業ができる者が使うと、ものすごくいきてくるとは思います。
どの場面でタブレットのどんなコンテンツを使うかなどの構成ができる教員でなければ質の高い授業をすることはできません。
そう。
その授業構想力がない教員が目先のこんな楽しさでごまかそうっていうのは、有効な使い方とはいえません。
学校の授業でスマホ活用についての参考サイト
学びを変える? ~デジタル授業革命~
「学校の授業でスマホ活用」のはずが、初歩的な技術運用ミスで失敗し業界の笑いものになるまで
いま日本に「スマホで授業」が絶対必要なワケ
娘の学校、ICT授業が始動
学校の授業はスマホを使った方が良くなる?
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