ありえない!
とうとうこんな怖ろしいことが!
磐田市の精神科病院が4月に児童思春期精神科専門病床を備えた「児童思春期病棟」を開設し、不登校で悩む子どもの専門的な「入院診療」に取り組むという。
磐田・福田西病院が「児童思春期病棟」開設へ 不登校の悩み、入院診療でアプローチ
この病院は、文部科学省の調査で不登校の原因の上位に挙げられる「無気力や不安」の背景に精神疾患が影響している場合があると指摘していますが、この見方もまたそら怖ろしい。
入院させる目的は?
入院させてどんな効果を期待するのか?
入院させる際に子どもにはどんな説明をするのだろう?
「あなたは病気なので入院したら治るよ」とでも言うのだろうか?
不登校は病気でも症状でもない。自己主張、自己表現だ。
この記事だけでは読み取れませんが、「学校教育に問題はないのか」という視点が全くないのが怖しい。
今の日本の学校教育のおかしさに気がついてる子どもたちを「精神障害」というくくりで観ることの怖ろしさ。
具体的にどのような「治療」が行われるのか分かりませんが、「不登校」を「治療」するという考え方が間違っています。
学校に行かないという選択をしている子どもたちの人権侵害であり、人格否定だ。
不登校は精神疾患ではない、不登校支援は「当事者のニーズ」が最優先
不登校は問題行動ではない、病気でも障害でもない
一方で、このような病院に期待する保護者がいることも事実。
我が子をなんとかして学校に行かせたいと思っている保護者の方は少なくありませんが、「学校に行けないから精神疾患だ」「学校に行かない子は問題児だ」という見方考え方は間違っています。
そして、それが親自身、子どもたちを追い込んでいる社会の偏見にも問題がある。
現実はどうでしょうか?
「不登校は問題行動ではない」という認識は広まっているでしょうか?
あなたは学校へ行っていない子や行かせていない家庭のことをどう思っていますか?
学校へ来ない児童生徒への学校の教員の見方や対応の仕方はどうでしょうか?
自治体や学校の考え方が変わり、共感的理解やそのため対応や場作りは進んでいるでしょうか?
そして、何よりも「不登校」の子どもに対する「世間の目」はどうでしょうか?
学校へ行かないのは「不登校児童生徒が悪い」という根強い偏見は払拭できているでしょうか?
もっと個々の背景や学校環境の不備、教員の対応のまずさにも目を向けて、一人ひとりの子どもを大切に、人権尊重していくべきです。
学校システムそのものが不登校を生んでいるという認識が必要にも書いたとおり、2016年(平成28年)9月14日には文科省が全国の自治体や教育長宛に「不登校は問題行動ではない」という通知を出しています。
何度でも言います!
不登校が問題なのではなく、「不登校を『問題行動』だとしていること」が問題なのです。
子どもを学校に合うように「治療」するのではなく、個々の子どもの個性を尊重すること、学校側が子どもに合わせるという姿勢が求められています。