教育

不登校は精神疾患ではない、不登校支援は「当事者のニーズ」が最優先

投稿日:

クラスジャパンの方向性ですが、読んでいてやっぱり「上から感」が強いと感じます。
結局、クラスジャパンは学校復帰が目的で、既存の教育システムという枠の中でどうするかという発想です。
また学校に行かない期間は「休養」だけではなく、行かないことが目的である子どもだっているわけです。
最も大切なことは、「本人がどうしたいのか」です。それがすべての出発点です。
クラスジャパン「原田メゾッド」は不登校児童をケアできるのか
私も斎藤環さんの不登校・ひきこもりについての考え方と同じです。

まず確認しておかなければならない点がひとつあって、それは不登校は精神疾患ではないということなんですね。「ひきこもりは疾患ではない」というのと同じ意味で、疾患単位ではないというのは自明の前提なんです。けど、まあ誤解はまだあるという。その辺の誤解は、今回のクラスジャパンのようなプロジェクトが出てきてしまった遠因かとも思いますけど、まあ不登校は病気ではないと。
で、「病気ではない」ということは、別に不登校の子供が全員健康だということではなくて、要するに「不登校」とは疾患概念と無関係であるということなんです。

もちろん私も、今の学校のシステムが素晴らしいとは全然思いません。ただ、うまく出来ているところもあるから存続してるわけです。今の教育システムで、7割の子供はハッピーになれます。私のざっくりとした推定ですが。ただ、残りの3割にとっては地獄になっていると思います。
この格差をなんとかしないと、私は教育を褒めるわけにはいかないと思います。だけれども、7割の子供がハッピーであるという事実は無視できないわけです。そこに戻りたいというニーズもある。学校教育を全否定してかかるような不登校支援は違うのかなと思います。

最も重要なことは「本人の意志」「本人のニーズ」です。
学校に行く自由もあれば、学校に行かない自由もある。
ジャパン・プロジェクトのような「再登校が目標」という「学校復帰支援を押し付ける」ような支援は大きな問題です。
「学校に行きたいけど行けない」という子や「何とかして学校に行かせたい」と思っている親御さんには聞こえがいいかもしれませんが、押し付け支援には問題ありです。
学校を休むことは何の問題もありませんにも書いたように不登校という「休養」は絶対に必要です。
「休養」も必要だし、「学校に行かないこと」が目的の子にとっては学校に行かない自由を選んだわけなので、それは「休養」ではありません。それを「不登校」とも呼びません。
しかし、クラスジャパンはそのような考え方ではありません。
「クラス・ジャパン」という言葉からして、「みんなを学級に入れよう」という恐ろしいことです。
そんなこと絶対に無理です!
「学校に行かない自由」が認められないのですから。
こういうと学校システムを全否定しているように受け止める人がいます。
「学校には行かなくていい」といったら子どもが学校に行かなくなるのではと心配する人が出てきます。
しかし、それは違います。
学校に行く自由もあれば、学校に行かない自由もある。行くか行かないかは子ども本人が決めたらいいんです。「学校に戻りたい」というニーズもあります。
学校に行きたい子にとって学校を楽しい場所にすること、行かない子が楽しく過ごせる場所を創ること。これが多様性を認め個を尊重すること、自由を認めるということです。それが私たち大人の責任です。気持ちを受け止めるという心の関係作りはもちろん、安心して楽しく過ごせる具体的な居場所創りを実現していく必要があります。
だから、「クラス・ジャパン」のような押し付け支援には恐ろしさを感じています。
最も重要なことは「本人の意志」「本人のニーズ」です。
精神科医 斎藤環氏に聞く「クラスジャパン」の問題点

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

-教育

執筆者:

関連記事

ながい あづみさんの「先生への手紙」人と同じや平均を求めないで!

ながいさんの「先生への手紙」とても分かりやすいです。 「特性」について、「だからどうする」「だからこうしたらいい」がよく伝わってきます。 「窓口になっている先生がこの特性に無理を与えさえしなければ、与 …

ようやく1980年代後半から広まった自閉症への理解

学校教育の基本が「指導」であることが勉強をつまらなくしています。 「学び合い」の形でなければなりません。 私も違和感を感じている一人です。 上辺だけカッコつけている人間は大嫌いです。 「子どものため」 …

2021年12月6日 米子市「こども総本部」がスタートしました

米子市で令和3年12月6日からふれあいの里を拠点として「こども総本部」という新しい組織が設置され、スタートしています。 「こども総本部」は、子どもに関わる米子市の福祉保健施策と教育施策を一体的に、そし …

プログラミング教育は指導マニュアルがなくてもできる

いよいよ4月から学校でプログラミング教育が始まるようですが、準備はどうなんでしょう? 先行実践例では指導案なども公開されていますが、実際に「プログラミングと教科の内容をつなげて考えられる」教員がどれだ …

「オンライン上の教室」での一斉授業配信は「勉強嫌いの子」が大量生産される

文科省が「学校はICTを活用して児童生徒に家庭学習をさせなさい」というので、「学校が臨時休業中であっても最低限取り組むべき事項として、ICTの最大限の活用、児童生徒の学習状況や健康状態の把握などを求め …

スポンサーリンク

スポンサーリンク