教育

「教育手法」ばかりを主張する日本の「公」教育の役割を考える

投稿日:

日本では「教育手法」ばかり述べられるが、「階級社会」の事実が認識されていない。
「教育方法」に関する本は、これまで何度も何度も出版されてきた。
最近、子供3人を灘高から東大理Ⅲに合格“させた”母親の子育て本が話題になった。
本のとおりの子育てをしたって良い子供が育つわけではないと思いつつも、こういった本を手に取る人は多い。
その「成功の理由」が子供の置かれた環境などの社会的要因ではなく、教育によるものだと”信じられている”から、このようなな本が注目され、売れる。
イギリスでは、労働者「階級」と、中流「階級」、資本家「階級」の存在を、日常からも歴史からも感じることができる。
着ている服も違うし、話す言葉にも違いがある。
アメリカでは、人種によって明確に年収に差が出ている。
肌の色という明確な違いにより、「階級・階層」はより強く社会の認識を生む
日本ではイギリス、アメリカと同等かそれ以上に、親の経済力・学歴、出身地(都市のほうが有利)が子供の学歴に影響を与えている。
日本の受験で成功する者は「頭がよく、勤勉で優秀な人」と認識される。
この問題については、トップ大学に合格させる方法や主体的に物事を考えさせる方法の本を手に取って読んでも、解決しない。
各学校が目の前の生徒を前提に採る教育方針と国全体で行うべき適切な方針は決して同じではない。
何かにつけて「主体的に考える」という言葉を使い、「教育手法」ばかりを主張する日本の「公」教育の役割を、もう一度考えなければならない。
「日本は「格差社会」である前に「階級社会」だ」
http://toyokeizai.net/articles/-/103434

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

-教育

執筆者:

関連記事

米子市内小学校 4クラスが「学級として機能していない」

大変気になる記事です。 新聞の一部の記事としての情報しか分からないのですが、「一部の児童が授業中に歩き回ったり、友人に暴言を吐いて不登校になった」のは、その子に問題があるのではなく、学校が子どもの教育 …

軽度知的障害の特徴と判明しやすい時期、本人に合った学習・支援方法

軽度知的障害は抽象的な内容の認識に困難さが生じることから、学習面でのつまずきや対人コミュニケーションなどの難しさを感じることが多い障害です。 成長するにつれて症状が顕著に現れることから幼少期には気づか …

子どもが不登校になったときこそいろんな意味でチャンスです

子どもが不登校になったときは、親自身の考え方を変えることも大切です。 不登校に限らず、「子どもをなんとかしたい」と考えているのであれば、子どもを変える前に、親自身が変わらなければいけないと思っています …

不登校の子どもとその親、学校に伝えたいこと

早期の学校復帰を前提とした働きかけによって、子どもたちは追い詰められています。 親もますます追い込まれていきます。 しかし、学校復帰だけを前提とすること自体が間違いです。 人には人の数だけ生き方があり …

日本の教員の長時間労働と世界一低い日本の教育への公的支出

教員の1週間の労働時間が、日本は53.9時間と突出していて、各国平均の1.4倍で14.6時間も長く、一番短いチリのなんと1.84倍で24.7時間も長くなっています。 教員の多忙は個人の努力だけでは解決 …

スポンサーリンク

スポンサーリンク
21世紀の松下村塾 教育相談無料