教育

卒業しても「助けて!」といえる人を作ってもっと大切にしてほしい

投稿日:2018年3月1日 更新日:


今日は学校の卒業式も多いと思います。
私が卒業生のみなさんに一言いうとしたら、
「助けて!」といえる人を大切にしてほしいということです。
「頑張れ!」といってくれる人よりも「助けて」といったときに支えてくれる人を一人でいいから作りましょう。
安心して心配をかけられる人、いっぱい迷惑をかけられる人を作ってください。
そして、いっぱい心配させて、いっぱい迷惑をかけましょう。いっぱい助けてもらいましょう。
あなたの周りにもきっとそんな人がいるはずです。
「助けて」といえる、依存できる人を見つけて大切にしてください。
そんな人が今いるのなら、その人を今以上に大切にしてください。

もしかしたら今日の卒業式でも「自立しよう」と言われた人があるかもしれません。
学校を卒業して社会人になる人に向けて、「自立した生き方をしよう」などと言われたかもしれません。
卒業式で担任などから「社会に出たら今までと違って厳しいぞ。甘えちゃだめだ。」「もうこれからは『自立』して頑張れよ」なんてことを言われた人があるかもしれません。

この『自立』って、どういうことだと思ってそのような声をかけたのでしょうか。
そりゃ、今までとは環境は変わりますが、別にこれまでと何も変える必要はありません。「変える」のではなく、「自分らしく」の方が大事です。
もしかしたら、社会より学校の方が面倒な厳しさがあったかもしれません。社会の方が優しいかもしれません。
だからこれからも甘えたらいいし、どんどん頼っていけばいいです。
そして、大人がよく言う言葉に「他人に迷惑をかけちゃいけません」というのがあります。
でも、「自立するということは依存先を増やすこと」です。
「迷惑をかけられる依存先」を見つけることを自立といいます。
周りの助けをどんどん借りて生きていくこと、それを「自立」といいます。
自立とは、助けを求める依存先をたくさん見つけることですにも書いていますが、「自立」とは、自分自身の人生を自分で決めること、自分の権利を主張して自己を守ること、そのために自分で「助けて」といえる依存先をたくさん見つけることです。
「してあげる」とか「してもらう」というのではなく、お互いさま、お蔭さまの気持ちで接することが大切ですね。

みんながなにもしなくてもそのままで一人ひとりが大切な存在

人には、いつでも「助けて」といえる、安心して心配をかけられる存在が必要なのです。
「依存」とは共生できるつながりを作ることであって、決して他人まかせにすることでも他人に甘えることでもありません。
他人に「支援」や「援助」を「してもらう」のではなく、「共に同じ歩調でやっていこう」という関係性が重要なんです。
安心して心配をかけられる人がそばにいてくれるだけでいいんです。
私たちは、そのままで 一人ひとりが大切な存在。
生きていること、存在そのものに価値があります。
無理して頑張ろうとしなくたっていい。
今を生きていることが素晴らしいんです。
誰にも「そのままで」生きている理由があるのです。そのままで生きている役目があるのです。
不安な気持ちがあれば、そのままを身近な人に話しましょう。
「助けて」といえる、依存できる人を見つけていきましょう。
そして、「助けて」って子どもに「教える」んじゃなくて、大人がやったらいいです。

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

-教育

執筆者:

関連記事

大学入試センター試験は「発達障害特別措置」で受験できます

大学入試センター試験は「発達障害特別措置」で受験することができます。 その際、「個別の指導計画」や「個別の教育支援計画」を作成したかも記入する必要があります。 さらに、高校で作った個別の教育支援計画は …

不登校の親の会、鳥取タンポポの会の5月例会のお知らせ

私は一人ひとりの生き方は異なるのが当たり前なので「不登校」という言葉をなくしたいと思っています。 学校へ行く行かないかは本人の自由であり、いろいろな場で学ぶことがいいと考えています。 「不登校の解決= …

全国の自治体で教員の 奪い合いによってますます教育格差が拡大か

これも公教育の制度疲労が現実となって表れたことのひとつです。 学校の仕事は増え続ける一方で、正規教員の数は減り続け、正式な教員免許を持たない非常勤教員を確保しています。 働き方改革で長時間勤務を減らす …

文科省の「学校復帰だけを目的」としているのが無理があります

教育相談体制の整備・関係機関との連携強化ですか。 教育センターの機能強化って、結局は不登校の子どもを「(無理やり)学校に来させよう」というねらいなんですね。 そもそも「明日も学校に行きたい」と思えない …

「不登校は不幸じゃない2018in鳥取県」を開催しました

8月19日に「不登校は不幸じゃないin鳥取県」を開催しました。 今回の琴浦町での開催は、高校生の男の子が「やりたい!」っていったことから実現しました。 彼のその一言がなかったら今日の出会いはありません …

スポンサーリンク

スポンサーリンク
21世紀の松下村塾 教育相談無料