書籍

ル・ボン「群衆心理」が為政者や新聞・雑誌等のメディアによってたやすく扇動されてしまう

投稿日:2021年9月21日 更新日:

今だから読みたい本
現代人は為政者やメディアによって支配され、自主的に判断・行動する主体性を喪失し、極論から極論へと根無し草のように浮遊し続ける集団と化していく。
番組も分かりやすくて今の世界の状況と照らし合わせて考えるととても面白いです。
そして、今私たちに大切なことは何か気づくことができます。

「ル・ボンによれば、「群衆心理」は、為政者や新聞・雑誌等のメディアによってたやすく扇動されてしまうという。彼らは、しばしば、精緻な論理などを打ち捨て、「断言」「反復」「感染」という手法を使って、群衆たちに「紋切り型のイメージ」「粗雑な陰謀論」「敵-味方の単純図式」を流布していく。」
「彼は、当時席捲していた暗記中心の「詰め込み教育」が、何事も鵜呑みにしてしまう人間を育てるとして異を唱え、判断力・経験・創意・気概を育てる職業教育を拡大せよと説く。」
インターネットやSNSの隆盛で、常に他者の動向に注意を払わずにはいられない私たち。その影響で、現代人は自主的に判断・行動する主体性を喪失し、極論から極論へと根無し草のように浮遊し続ける集団と化すことが多くなりました。今から一世紀以上も前に、そうした集団を「群衆」と呼び、彼らの心理を鋭い洞察をもって分析した一冊の本があります。「群衆心理」。フランスの心理学者ギュスターヴ・ル・ボン(1841 – 1931)が著した、社会心理学の嚆矢となる名著です。

ル・ボンはまた、こうした群衆心理が為政者や新聞・雑誌等のメディアによってたやすく扇動されてしまうことにも警告を発します。政治家やメディアは、しばしば、精緻な論理などを打ち捨て、「断言」「反復」「感染」という手法を使って、群衆たちに「紋切り型のイメージ」「粗雑な陰謀論」「敵-味方の単純図式」を流布していきます。極度に単純化されたイメージに暗示を受けた群衆は、あるいは暴徒と化し、あるいは無実の民を断頭台へと送り込むところまで暴走を始めます。こうなると、もはや事実の検証や論理では止めることができなくなると、ル・ボンは慨嘆するのです。


NHK 100分 de 名著 ル・ボン『群衆心理』 2021年 9月 [雑誌] (NHKテキスト)

「群衆心理」のメカニズム

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

-書籍

執筆者:

関連記事

マスコミで奈良教育大付属小の問題が大爆発、その説明の意味不明さ

マスコミで奈良教育大付属小の問題が大爆発中! 国立の奈良教育大学附属小学校で、1年生から音楽の授業で「君が代」を教えない、書道の授業が行われないなど、9つの教科などで未履修が常態化していた。学校は、会 …

これが私の「コロナというもの」の答え

「コロナ感染症」とは、何か不都合なことがあるとなんでもかんでも「コロナ」に結びつけて恐怖感を植え付ける、特に何かの疾患を患った場合、「コロナのせいで重症化した」と思い込ませる巧妙なシナリオまで揃えてあ …

松居 和さんの「ママがいい」が子どもにとっても親にとっても誰にとってもいい

松居さんの投稿をいつも共感しながら読んでいます。 耐えること諦めることを産まれたばかりの子に一番最初に強いる子育てっていったいなんなのか? 子どもたちを取り巻く様々な問題の根本はここにあるのではないか …

「不適切な保育」が起こるのはいじめが起こる構造と同じ

まさにいじめが起こる構造と同じです。 閉鎖空間の中では何が起こるか、これは園でも学校でも職場でも同じ。 内部の者だけしか知り得ない空間で何が起こるか。 なぜ幼い子どもを預けなければならないのか? なぜ …

「あなたのため」 という、ホントにいらんお節介 いらん迷惑

さあ、明日から どうする。 口だけなら誰でも言える。 大事なことは何をするかだ。 どっちの道を選ぶか迷ったら 楽な方楽しい方を選ぶ それが正解 「あなたのため」 という、ホントにいらんお節介 いらん迷 …

スポンサーリンク

スポンサーリンク