教育

「学校閉庁日」を作る前に絶対的な仕事量を減らすのが先です

投稿日:

「教員が有給休暇を取得しやすくするため」ということですが、はたして学校の一切の活動を行わない日を何日作ることができるか?
そのためには仕事量を減らす必要があります。現状では休みの日まで出勤したり自宅で仕事をしたりしています。
「教委が音頭を取って一斉に」と、なんだか画期的な取り組みのように思いますが、これって各学校ですでにやってます。「学校閉庁日」という形ではありませんが、夏休みなどの児童生徒が来ない日は休みをとってはいます。
一方では、土曜授業まで増えてその振替さえ取れていません。
来年度4月からは小学校では英語、道徳など新たな教科が増えていきますが、現場ではその準備もできていないまま新学期を迎えようとしています。
教育委員会がどれだけ学校の実状が分かっているのでしょうか?
「学校閉庁日」という「学校関係の仕事のない日」を作ることで取りやすくしようということです。
学校だけではないと思いますが、特に教員は有給休暇ってなかなか取りにくいんです。そのほとんどは使わないで次年度を迎えています。
また、教職員はブラック職業ですから労基法も守れていません。
教員はそれを承知して働いています。今では組合も力がありません。
休むといっても仕事が減るわけではないので、その分はどこかでやらなくてはいけません。
なので、「学校閉庁日」を作る前に絶対的な仕事量を減らすのが先です。
「学校関係の仕事がある日」は休むことができません。
「教員は夏休みがあっていいな」と思っている人がいますが、夏休みは子どもだけで教員は夏休み中も勤務日です。
だから「仕事のない日」を作れば休みが取りやすいです。「学校閉庁日」という特別日を作らなくても、現状でもそうやって休みを取っています。
しかし、有休をとっても仕事は残っていますので、その分どこかでやらなければいけません。
有休をとって家で仕事をするか、別の日に遅くまで学校に残ってやるしかありません。
だから仕事量を減らす必要があるのです。
教員の多忙化解消に向けてやるべきことはこの2つです。
1.業務の優先順位を決めて何を切っていくのか話し合い、「来年度からはやらない!」と決定する。
そして、各地域、各学校で「やらない」ことを実行していく。
2.それと同時に教員の確保を進めていく。
それを実行するだけです。
行政は言っていることとやっていることが違いすぎます。そして「何も変えない」ことがよしとされているから何も変わらないんです。
教員の多忙化を解消することは今すぐできることばかりです
学校閉庁日 導入広がる 多忙な教員支援
文科省 夏休みに学校閉庁日 教員の負担軽減へ
岐阜市、小中教員に夏休み16連休 日直なしで閉校
岐阜市の学校閉庁日計画「16連休ではない」

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

-教育

執筆者:

関連記事

「保健室に通うやっかいな子」という捉え方から間違っています

「保健室に通うやっかいな子」という表現が学校現場の受け止め方を象徴していますね。 教員の「仕事」って何だと思っているのでしょうか!? 教員の第一義は、子どもと関わることです。 子どもに寄り添うことです …

NHKおはよう日本で「不登校は不幸じゃない」が放映されました

8月23日にNHKのおはよう日本で「子どもの自殺」についての放送がありました。 不登校を経験した子どもたちを取材した内容で、8月19日に全国で開催された「#不登校は不幸じゃない」の発起人の小幡和輝くん …

「教員の常識は、社会の非常識」そうなるのも当たり前の世界が学校というところ

「教員の常識は、社会の非常識」まだまだあります。 怖いのは、それを本人たちが気づいていないこと、気づいていてもそれを変えようとしないこと。 変えようとしたら自分の立場が危ないので、流れにまかせて自分の …

国の方が、学校という場だけしか作らないで義務教育違反をしている

「義務教育なんだから学校に行きなさい」と言うのは間違いです。 それは、日本国憲法第26条と教育基本法にも明記されています。 「義務教育」というワードで不登校の子どもたちを責めることの方が法律違反なので …

鳥取県でも分身ロボット『OriHime』が導入されていますが課題は山積みです

鳥取県では分身ロボット『OriHime』が導入されています。 「OriHime」(オリヒメ)は米子市立就将小学校では昨年2学期から活用されています。 が、しかし、実際の教室では・・・報道にあるように、 …

スポンサーリンク

スポンサーリンク