教育

「不登校」の子どもたちには休みというのはいつもより安心できる期間

投稿日:


あっちを見てもこっちを向いてもコロナに関することばかり。
このようなイレギュラーなことが起きると心が落ち着かなくなります。
でも、外に出て太陽の光を浴びておいしい空気を吸い込むと、少しだけでも気分がよくなります。
今日は小学校の卒業式だったところが多かったようです。
でも、他の子どもたちが嬉しそうにしている一方で、うれしい気持ちになれない子もいます。
学校に行きたいのに行くことができない自分を責めている子もいます。
「卒業おめでとう」を素直に喜べない、なんだか自分だけ取り残された感じ、別世界にいるような孤独感。
「入学おめでとう」で、さらに切ない気持ちにもなっていきます。
他の人たちは次の道に進んでいるのに自分だけ止まっているような感じです。
「みんなと違う」ことに不安を感じます。
自分はこのままでいいのかって。
みんな違っていいのですが、「みんなと同じ」であることに安心感を持ちます。
だから、一斉休校になって「みんなが休んでいる」ことで少し安心したりします。
「不登校」の子どもたちにとっては「みんなが外に出られない」状況はホッとできることだったりします。
みんなが学校へ行ってないので、「不登校」していることを感じなくて済むからです。
だから、「不登校」の子どもたちにとっては、春休みというのはいつもより少しは安心できる期間だといえます。
でも、それも長くは続きません。
新学期が始まるとまた「みんなと違う自分」を自覚せざるを得なくなります。
3月4月は、卒業・進学・就職など、人が動き出す、新しいことが始まる時期だからです。
そのような世の中の動きを見聞きすると、どうしても新しく動き始めた人と止まったままの自分を比べてしまいます。
ピカピカの新1年生向けのランドセル、新入学準備など新しい世界へ踏み出す雰囲気の中で自分だけ取り残された感じがします。
ただでさえ気持ちが不安定なのですが、この春という季節は気持ちの安定を保つのがとても大変なんです。
だから、だから、子どもの気持ちに寄り添うことが大切です。
安心して心配をかけられる人がそばにいてくれるだけでいいんです。
私たちは、そのままで 一人ひとりが大切な存在です。みんな違っていいのです
生きていること、今ここにいること、存在そのものに価値があります。
無理して頑張ろうとしなくたっていい。無理してみんなに合わせることはありません。
誰にも「そのままで」生きている理由があるのです。そのままで生きている役目があるのです。
卒業しても「助けて!」といえる人を作ってもっと大切にしてほしいにも書きましたが、ひとりで頑張らなくてもいい、不安な気持ちがあれば、そのままを身近な人に話しましょう。
「助けて」といえる、依存できる人を見つけていきましょう。
そして、「助けて!」といえる人を大切にしてください。
「頑張れ!」といってくれる人よりも「助けて」といったときに支えてくれる人を一人でいいから作りましょう。
安心して心配をかけられる人を作ってください。
そして、子どもだけじゃなくて、大人も安心して「助けて」って言ったらいいです。
鳥取県にも、安心して「助けて!」といえる不登校の親の会があります。
参加者のみんなで、すべての子どもたちを幸せにつなげる、誰もが幸福に生きていくためにいろんなことを話し合っています。
鳥取県不登校の親の会ネットワーク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

-教育

執筆者:

関連記事

なぜ学校で体罰や指導死が起こるのか?社会に蔓延する“ダークペダゴジー(闇の教授法)

このような視点はとても重要です。 学校環境そのものに体罰や指導死を引き起こす要因が潜んでいる。 教員はそれに気付いていないか、気付いていてもそれ以外の対応方法を知らないか。 さらに、その改善策はもっと …

日本人に必要なのは英語ではなく日本人力

「日本人の9割に英語はいらない」 小学校の英語教育に全く意味はない! その前に必要なのは、中学高校の英語の改革である。 ・日本人の9割に英語はいらない ・英語ができても、バカはバカ。 ・社内公用語化、 …

知的障害の診断・検査の内容と相談窓口

来年度小学校入学を前にして、障害のある子どもさんの就学先について悩んでおられる親御さんもあると思います。 倉吉市の小学校でも平成29年4月に入学するお子さんの就学時健康診断(内科検診、歯科検診、適応検 …

就職でも進学でもない、高校卒業時の進路決定を認めた東京都立秋留台高校

多様な生徒のニーズに応えるため、進路決定もまた多様性が保障されているのであれば、生徒にかかわる先生や関係者は、時間的制約から一定程度解放され、中長期の視点で生徒の進路を考え、向き合うことができるのでは …

教員が「低賃金」「非正規」で買い叩かれるのは教育行政の怠慢が原因

熱心な教員ほど、自分の命を削って子どもたちのために懸命に頑張っています。 これまでも長い間「講師待ち」の教員志望者は「無職無収入状態」で、いつ電話が鳴るかわからないため自宅待機していました。私にも経験 …

スポンサーリンク

スポンサーリンク
21世紀の松下村塾 教育相談無料