教育

コロナ休校はまたとない教育改革、教員の働き方改革のチャンス

投稿日:2020年3月25日 更新日:


小学校6年中学校3年分の学習をたった7日で総復習できるのかにも書きましたが、学校の勉強は学年ごとに1年間もかけなくても学習内容を身につけることはできます。
教科書程度の内容であれば、無駄をなくす学習の効率化はやろうと思えばできることです。
例えば、アプリを使った学習など、すでに大手教材会社がやっています。
なので、公立学校も民間の教育業者と連携したらどちらもWinWinになると思います。
この度の3月の全国一斉休業臨時休校により「休校中も学べる」ネット無料教材が続々登場しています。
自分のやりたいときにいつでも学習をすることができます。
今の日本の教員は学校でテストの丸つけや学級事務など「教員でなくてもできる作業」までやっていて、本来の仕事の時間がとれなくなっています。朝ご飯を食べられない児童生徒に対して個人で朝ご飯を用意して学校で食べさせている例まであります。
「児童生徒のためだから」と、プライベートなことも含めて熱心に個別に相談対応をしている教員も少なくありません。教員本来の仕事である「授業」の他に次から次へ膨大な要求が入り込んできて、それに「NO!」ということが言えません。
その無意味なことをバッサリ切って教員の専門性を発揮できることに専念できるようになればいいですが、学校というところはなかなか外から入りにくい場所なんです。
制度的な改革も必要ですが、教員の意識改革がポイントだと私は思います。現場の教員は与えられたことをこなすのが精いっぱいなので、それを考える暇もないというのが現実かもしれませんが。
せっかくこの度のコロナ休校で部活の見直しもされるかなと思いましたが、結局現場の部活顧問教員たちが昔のスタイルを求めているし、教員の意識改革など無理だろうと思います。やはり、強制的に命令されなければ不可能なんだと思います。

今こそコロナチャンスです!

日本で一斉休校になって3週間が経過し、そしてそのまま春休みに突入しました。
せっかく得た「コロナチャンス!」今後の学校教育のシステム枠組や、教育のそのものあり方を大きく進化させる機会だと思います。
日本の学校というとこは、限界ということを知りません。限界を知ろうとしてもそれ以上のことが伸し掛かってくるために抵抗する気力もなくなってしまいます。
教員も相当無理して限界を超えたいろんなことをやってます。
やっているのではなく、やらされているのですが、文句もいわずに仕事しています。理不尽なこと無理なこと無茶なことだと分かっていても「NO!」とは言いません。言えません。それが今の日本の学校現場です。
ある意味尊敬に値します。私にはそんなこと到底できません。
3月にできなかった教科内容をどうするかも大事かもしれませんが、そんなことどうにでもなります。それよりももっと根本的なことを考えて変えていくべきです。
コロナ対策としての休校、再開に対しても賛否出ていますが、今こそまたとない教育改革、教員の働き方改革のチャンスです!
その前に今最も大切なことは何か。
文科省から出た「学校再開ガイドライン」の実行は不可能です!に書きましたが、子どもや教職員の「命と健康を守ること」です。それに優先することはありません!
イタリアではいつ再開されるかわからない学校では、オンラインの授業やメールでの宿題のやりとりが始まっています。
香港では教員たちも学校には出勤しないで、自宅からオンライン授業を行っています。
新型コロナウイルスの感染が広がる中、韓国政府は4月9日から順次、小中高校でオンライン授業を導入すると発表しました。
このように多くの国々ではオンラインによる授業が行われています。
日本でも私学を中心に休校期間はオンライン授業を行う予定にしている学校も出てきています。
熊本市教育委員会は4月3日に市立学校の休校措置を5月6日まで延長すると発表しました。市教委によると「小中学校は、自宅でオンライン授業を行う。市教委の調査では約3分の2の家庭が学習に適した大画面のタブレット端末やパソコンを持っているが、未所有の家庭には、市が端末を貸し出す。」といいます。
萩生田光一文科相は4月3日、文科省で閣議後会見を行い、「できることはやっていくということを、各自治体と一緒に模索してみたい」と述べ、オンライン授業を標準授業時数の一部として認める措置を含めて検討していく、オンライン授業に対応するためのインフラ整備の必要性を提言し、2023年度までに「1人1台端末」を整備するGIGAスクール構想の前倒し実施を盛り込むことに意欲を表明しています。
このようにコロナによって、教育の分野にも変化、進化が起こり始めている、今まさに「コロナチャンス」だといえます。

医療崩壊の前にすでに学校崩壊が始まっている

今、世界中の医療の現場では医療機関の医療に携わる人たちへのコロナ感染による「医療崩壊」が現実となっています。日本もすでにそのカウントダウンに入っているといいます。
医療崩壊の次は学校崩壊です。このまま学校改革をしないままでいると、子どもが壊れます。教員も壊れます。しかもそれは人為的なものです。コロナが要因ではあっても、その対策を講じなかったことによる崩壊が起きる心配があるのです。
フランスの教育大臣はこの機会に「より個別に対応した教育を実現することができる」と述べている。
日本の学校では「公平性を保つ」という名目のもと優秀な教師たちが能力を発揮する機会を奪われ、子どもたちは教育を受ける機会を奪われている。
日本の教育から、創意工夫はどんどんなくなっている。「横並び、みんな同じ」それが日本では平等な教育。
今こそ、それを変えるチャンスなのです!休みではなく、学習法の進化のチャンスなのです。
コロナ騒動で露呈…日本とフランス「教育力」の決定的な差
「学校教育の圧倒的なムダ」日本の教師が直面している現実
コロナウイルス終息後「学校に行かなくてもいい」時代が来るワケ
熊本市、5月6日まで休校 オンライン授業実施

学校を面白く、楽しくするには無駄な雑務をなくすこと!

今後は、定期テストも通知表もなくしたらいいです。
今年度の1学期も評定をすることは不可能です。そもそも文科省はそれを要求していません。学校裁量でやめることができます。「今年からなくします」と校長が通知すれば、今すぐできます。何年も前からなくした学校もありますが、なんの影響もないです。
宿題もなくしたら子どもの負担も教員の負担も減らせます。
現場の決定でなくせること、無意味なことは他にもたくさんあります。私は日本一宿題を出さない教員の一人でした。(笑)
私は現職の時にそれを管理職、教委に対して訴えていました。しかし、「前例がない」「うちだけなくすことはできない」との返事しか返ってきませんでした。
多分、今の方が制約や管理強化が厳しくなっています。そして、教職員組合も力を持ちません。
教員の労働時間と自信は48か国で最低、最悪です。前から言われているように、超巨大ブラック組織です。
教員はまさに命がけでやっています。どんどん心身を壊す教員も増加の一方です。
自己肯定感の低い教員が自己肯定感の高い子どもに育てられるのか?

教員の働かせすぎ、学校教育環境の実態はひどすぎる

私は途中で早期退職しましたが、そんな中で、先生方はほんとうによくやっていると思います。
ITC活用にしてもその環境が不備なまま「現場の教員ががんばれ」と言われています。
衛生環境も不完全なまま、予算措置もないまま、児童生徒の健康管理の徹底を求められています。
そのうえにオンラインで授業配信なんて不可能ですよ。
さらに、文科省からはアクティブラーニング、英語、道徳、プログラミング・・・せよと。
こんな無茶なこと、できるはずがないです。不可能です。
働き方改革は口先だけのパフォーマンスでしかないですね。
働き方改革については、妹尾さんも投稿記事で何回も訴えておられます。
学校教育改革は子どものため、教員のために急速に進めていく必要があります。コロナがそのチャンスをくれたのだと思いますね。
また、保護者、地域からの要求をすべて請け負うことも不可能です。なので、教員の働かせすぎ、学校教育環境の実態に理解のある保護者を増やしていく必要もあります。
子どもが生き生きと学ぶ教育環境を作るためには、今教員のやっている(やらされている)無駄な雑務を減らすことが不可欠です。
その時間を分かりやすくて楽しい授業創りの準備や教材研究、学校をおもしろくする工夫、楽しくするアイデアを考える時間に使ったらいいです。
子どもも教員も自ら学び考える力を育てるためにも「学びの自由化改革」が必要です

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