今行われている「社会参加」に向けた支援の取り組みはかなりハードルが高いです。まるで高い階段を一気に上がるような感じです。
社会参加という高い階段を上がるのではなく、個々に合った小さな場と関係性を作っていくことができる低い階段、スモールステップの取り組みが必要です。
例えば、在宅のまま他者と関係性を作っていったり収入を得たりすることができたら、それが自信になり、次のステップにつながることができます。
若い世代の問題と思われがちなひきこもり。いま、その長期化・高齢化による影響が懸念されています。50歳代のひきこもりも珍しくなく、その親が亡くなった後は誰がどう支えるのか?
ひきこもりの人に社会復帰してもらうには
「ひきこもりは恥ずかしいことだからといって、子供の存在を地域で知られないよう隠したりして、誰にも相談できない、『助けて』と言えない、そんな家族が、全国にはたくさんいます」
と指摘。「KHJ全国ひきこもり家族会連合会」では、「家族が元気を回復していくための活動をし、地域共生社会の構築を推進したい」といい、自治体に対しては、「本人や家族が地域で、どういう課題に直面しているのかを丁寧に聞いて、そうした実態を知ったうえで、実態に則した支援をしてもらいたい」と要望した。
ひきこもりの定義は、
・自室からほとんどでない
・自室からは出るが、家からは出ない。
・ふだんは家にいるが、近所のコンビニなどには出かける
・ふだんは家にいるが、自分の趣味にかんする用事のときだけ外出する
という状態が、6ヶ月以上続いていることとされています。(内閣府より)
この定義にあてはまるひきこもりは、全国で54万人。しかし、この数に含まれるのは39歳までの人たちだけです。40歳以上も含めると、100万人以上と推計する専門家もいます。
「まずひきこもり状態を非難・批判しないことです。批判から入ったらもうおしまいですから、とりあえずそこら辺は不問にして脇に置いておいて、お互いの思いを共有したいということを大事にして、話し合いを進めてほしいと思います。」(精神科医 斎藤環)
NHKひきこもりクライシス”100万人”のサバイバル
長期・高齢化するひきこもり その実態と解決のヒントとは