「教科書の35ページを開きなさい。」
「今日はみんなでゲームをします。」
どっちの方が子どもたちがやる気になるかは明らかですね。
で、ゲームで算数の授業が成り立つのか?
それが、できちゃうんですよね。
算数の授業でこんなことをしていました。
これって、今で言うならCRPG(クラスルームRPG)でした。
やる気をもって学習するには興味・関心のあること、またはやる必然性を感じる必要があります。
教科書の勉強にはやる必然性がありません。
「やらなきゃいけないから、しかたなくやる」「やらなくていいなら、やらない」という子がほとんどです。
問題解決において最も重要なことが課題意識ですが、計算練習や漢字書き取りに課題意識を持って取り組む子はいません。
「できるようになること」を目的として「できた」達成感を感じることで次への意欲にはつながりますが、「やらなきゃいけないから、しかたなくやる」というのは主体的な学習ではありません。
そこで、ただの計算練習ではなく次への意欲につなげるためにゲーム化してみました。
ステップごとにクリア目標があることで計算をする必然性が生まれ、次への意欲にもつながります。
興味・関心も高まり、結果としてできた喜びとスキルが身に付き理解も深まります。
教科書もこのように作ればもっと子どもたちは意欲的に学習に取り組みますよ。
当時の学級通信にも、その様子を書いています。3年生の2学期の算数「かけ算のひっ算」
計算問題を解くと、次のステージに進むことができます。新しいアイテムがゲットできます。
次のステージにも冒険のストーリーがあり、問題も少しずつ難しくなります。
3年生の3学期の算数「かけ算のひっ算」ゲームも新しいステージに入り、敵キャラのパワーもアップします。
つまり、問題が難しくなり、システムトレーニングをしないと新アイテムが手に入らないので、敵キャラを倒すことができません。
子どもたちの問題を解くスピードが速いので、ワープロを打つのが間に合わなくなり、手書きしています。
私がストーリー設定を足踏みするため、急遽「システムトレーニング」で時間稼ぎをしています。(笑)
子どもたちがステージごとの問題を次々クリアしてくるので、次のステージの設定を考えるのが大変でしたが、それを作る楽しさもあり、子どもたちが次々に要求してくるのでとても楽しい単元学習になりました。
その結果、子どもたちからは「次の算数はどんなゲームかなあ、どんな物語になるのかあ」といわれ、それを作るのが大変でしたが、計算力はしっかり身についたと思います。
問題自体は教科書やドリルの問題なので。(笑)
体育の時間にできる学ぶ楽しさを感じる仕掛け作り
学校の持つ教育的意義とは、学ぶ楽しさがそこにあるのか?を考える2つ目は、例えば体育の跳び箱の授業を考えます。
やり方はいろいろありますが、こんな2つのアプローチの仕方があります。続きはこちらを見てください。
「5段の跳び箱を飛ぼう」と「冒険アスレチック島を作ろう」とどっちがやりたい?