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夏の高校野球を「耐えて励む」美談に終わらせてはいけない

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日本国ではアマチュア、プロも含めて圧倒的に注目度の高い高校野球。
学校の部活という位置付けからは大きくかけ離れた「感動を生む国民的興行」として定着し、「耐えて励む」姿が讃えられる美談の象徴になっているともいえます。
「もうこれで一生野球ができなくなってもいい。ボールが投げられなくなってもいい。」と言った高校3年生の菊池雄星選手の言葉は記憶に新しいです。
確かに甲子園は野球をしている高校生にとってはあこがれの舞台であり夢の実現の場であり、そしてそれは彼ら自身が決めたこと、本意であることは確かです。
しかし、学校教育の目的、アマチュアスポーツの本質について議論の必要があると思います。
拝啓、日本高等学校野球連盟様、朝日新聞社様、日本放送協会様 
(甲子園を感動と美談だけで閉じるな!)
夏の高校野球は感動で終わった。しかし、「耐えて励む」美談に終わらせてはいけない。
吉田くんは「もう投げられない」とチームメイトにいって投手交代をした。
前日には桑田さんから、秋田大会から1人で投げ抜いている吉田くんへ「僕も大阪大会で5連投した経験者として、もしも痛いところが出たらすぐに声を出してほしい」と言われていたそうだ。
彼の投球は1イニング目からこれまでの試合とはまったく違っていた。まるで別人に見えた。
相当な疲労がたまっていたにちがいない。しかし、それでも彼が投げなくてはならない。もちろん、彼自身が一番投げたかっただろう。
彼が試合後に流していた涙の理由は、試合に負けたからというよりも「疲労で自分の投球ができなかった」悔しさと 「思ったように投げられなかった」ことのチームメイトに対する申し訳なさだったのではないだろうか。
応援してくれた人たちに対する負けたことの謝罪は必要ない。
決して自分を責める必要もない。
金足農業の中泉監督は吉田くんの起用について「もっと早く代わらなければいけないところだったが…。できれば最後まで放らせたかったが、将来もある子なので」と交代の理由を語った。
そして、試合後には多くの監督がよく口にする「吉田の疲れは言い訳にはしたくない。」とも語った。
吉田くんはもちろん、両校の子どもたちは明らかに疲れきった中で試合に臨んでいる。このような状態で「実力を出す」ことは不可能だ。
それは決して監督の起用方法の責任でも吉田くんの自己管理が理由ではない。明らかに選手の酷使による疲労がその理由だ。
吉田投手を「酷使」をしなければならなかった理由は何か?
お分かりの通り、彼が「もう投げられない」というところまで我慢を重ねさせた過酷なスケジュールにある。
確かに甲子園は高校球児にとっては晴れの舞台である。しかし、大会関係者は無理に無理を強いる中での大会運営を反省すべきである。多くの子どもたちの「我慢」によって100回も続いてきたことにも目を向けるべきである。
夏の高校野球を「耐えて励む」美談に終わらせてはいけない。
「あんな弱気な輝星は初めて」金足農、仲間が交代を進言
夏の高校野球が終わった今だからこそ、「誰のため、何のための高校野球なのか」を考えた改革が絶体に必要だ。
根本的な見直し改革が必要です。
「誰のため、何のために学校に行くのか」と重なる部分が多いと思う。
金足農・エース吉田「球数問題」に現場から異論反論
彼らが見せる笑顔に隠れてはいるが、投手はもちろん、決勝を戦っている子どもたちの疲労感は目に見える。
夏の甲子園に山積している問題、100回大会をひとつの区切りとして見直す必要がある。
猛暑の中の開会式、子どもたちが疲れ切っている閉会式の長々した挨拶や講評も必要ない。
夏の甲子園“投手ぶっ壊しコロシアム”の解体方法──スポーツとしては時代遅れ、教育としてもデタラメ
どんなに犠牲者が出て最悪、死者が出るようなことになったとしても「夏の甲子園」が絶対になくならない3つの理由
(1)「甲子園ムラ」の強い抵抗
(2)ジャーナリズムの忖度
(3)「運動部しごき自慢おじさん」の存在

日本のスポーツは軍事教練

日本の学校も部活も軍事教練。軍事宗教と言ってもいい。
甲子園は大好きだけど根性論や上下関係を賛美する風潮には嫌悪感を感じています。
みんなが一斉に集まって「イエーイ!」が大好きだからね。でもそんな人たちばかりじゃないのです。これ、とっても大切なことだよ。
日本人は誰かをヒーローにして崇めることが大好きですが、そこから強者と弱者を作り上げている落とし穴があることに気づいていない。
国民栄誉賞なんてその最たるものです。
そんな日本の風潮からスポーツ会でも様々な問題が起きているのです。
オリンピックも本来の目的から大きく外れまくっています。
東京五輪開催を賛美するメディア報道もいかがなものかと思います。「NO!」といったら非国民になってしまいます。その結果、多くの人は本質を見ることができなくなっています。
今の日本、そのお金があるのならもっと他の使い方があると思います。
結局、利害や利権を守ることが優先されている結果なんです。
一度始めたら誰にも止められない。多くの事業はそれを承知で強引に進めています。
だからやったもん勝ちなんです。
なんともおそまつなことです。
多くの国民は「No!」といえないで召集令状をありがたく受け取るんでしょうね。
ボクは絶対に拒否するけど。
「どう考えても兵士やんか」「夏の甲子園はやめなきゃいけない」橋下氏、高校野球のあり方を猛批判

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