社会問題

清原はなぜ「容疑者」になってしまったのか?

投稿日:

かつての「スーパースター」はなぜ「容疑者」になってしまったのか。
酒井法子の場合もそうであったように、メディアは我先にといわんばかりの「スーパースター」と「覚せい剤取締法違反」を結び付けて過熱報道を流しています。
読者や視聴者の目を引くトピックをセンセーショナルに取り上げ、販売数や視聴率アップを狙った過激な報道が行われています。
2人がこのようなことに至った真相は誰にも分からないかもしれません。
理解できない人も多いと思います。
ある人はこういっています。
「彼が転落の一途をたどる発端となったのは、巨人時代に『慢心』が生まれていった。
あの時にもう少し強く『このままじゃダメになるぞ』と進言していれば良かったのかもしれない。」
「昔の臆病な自分が蘇ってきた。クスリに手を出したのはどうしようもなく弱いから。」
このように、「孤独」「慢心」「臆病」「弱者」というネガティブな言葉で薬物との関連を語ることもよくあります。
清原も酒井法子も、多くの人たちを裏切ったことは事実です。
しかし、それを「自己責任」だけで片づけるのには異論があります。
彼らがなぜそこまでになってしまったのか、そうなることが分かっていた周囲の人たちにできることはもっとあったのではないか、そうできなくなっている理由、それをじゃましているものは何が要因なのか、そこにも目を向ける必要があります。
違法な行為に対して法的に罰することはもちろん必要ですが、いろいろな行動や態度で「助けて!」と訴えている「社会的弱者」を助ける手立ても考える必要があります。
「ダメ。ゼッタイ。」キャンペーンで「ダメ。ゼッタイ。」というだけでなく、そのために具体的にどんな手立てが必要なのか、医療的なアプローチも含めた更生への支援方法についても入れていかなければなりません。
「『ダメ、ゼッタイ』だけではダメです」という問題点が指摘されています。
水谷修さんは、こういっています。
「これは『だめ。
絶対。
一度やったら人間をやめることになる』という『脅しの予防教育』である。
薬物に関する正しい知識を身につけることは重要だが、すでに薬物を乱用している者には、何も対応していないとする。
つまり、薬物依存症の場合は、医療を受けさせなければならず、こうした予防教育は、病気に対しほぼ無効である。」
※水谷修「薬物乱用防止教育の現状と課題」「薬物乱用防止教育のあるべき姿」『薬物乱用防止教育』より
清原和博が「スーパースター」から「容疑者」となった日
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1602/03/news064.html

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

-社会問題

執筆者:

関連記事

弱いものから搾取する税制では国民は豊かにならない

アベノミクスの結果は生活保護世帯 また最多更新。 高齢者福祉、介護問題も確かに深刻なのですが、それ以上に今の日本を命がけで支えている若者たちの労働環境が問題です。 儲けているのは大企業のトップの役員だ …

「ひきこもりは犯罪率が低い集団」精神科医・斎藤環氏が過剰な報道に苦言

「家族内だけで何とかしようとせず、専門の相談機関を頼ってほしい」というが、安心して相談できるところがどこにあるのか? ちょっと探してみたけど、相談しようとは思わない。 「気軽に相談を」というが、それが …

辺野古への土砂投入の何が問題なのか?自分の頭で考えていますか

辺野古への土砂投入が始まりました。 辺野古 埋め立て予定地に土砂投入はじまる(NHK) 世間では「埋め立て反対!」の声の方が多数報道されていますが、そもそも何が問題なのか知っていますか?考えたことがあ …

発達障害の二次障害を引き起こしているのは、私たち周りの人たちである

発達障害は治せないし、治す必要もありません。 直す必要があるのは、周囲の環境の方です。 本人が周りに合わせられないという障害があるのではなく、環境が合わない、適応できていないことが障害なのです。 二次 …

障害者施設の「虐待」を告発した職員が賠償請求された

自治体に通報した職員が逆に損害賠償請求されるなんて! 障害者の就労支援施設で虐待があれば仕事がなくなるのは当然のことでしょう。 これも、氷山の一角だと思います。 このような損害賠償請求が増えれば、通報 …

スポンサーリンク

スポンサーリンク