教育

私が早期退職した理由のひとつが自分の命と健康を守るため

投稿日:2019年4月9日 更新日:

私がなぜ教員を早期退職して今の活動をやっているのか?
途中で辞めないで教員を続けていたら死んでいたかもしれないからです。
自分の健康と命を守ために辞めました。
「学校が理由」で子どもも教員も自殺している。
それが一向に止まらない。
子どもや教員が亡くなっても何ごともなかったように日々が流れていく。
まるでそれが当たり前のように、メディア報道を見て子どもや教員の自死を日常茶飯事のごとく感じて、まるで麻痺しているように思います。
そして同じような謝罪会見と「再発防止」という「言葉だけ」「カッコだけ」の繰り返し。
「学校が理由」であるのなら、学校を変えなければいけません。
子どもも教員もこれ以上壊してはいけない。
子どもも教員もこれ以上死なせてはいけない。
そのためには学校を変えなければいけません。
「登校拒否」は子どもの防衛反応、危険回避行動です。「自分の命を守る」行動です。甘えでもワガママでもなく、「自分の命を守る」行動です。
家庭内暴力も「自分の命を守る」行動です。その背景の多くは学校のシステムがあります。
「教育改革」とか「教員の働き方改革」という曖昧な表現を使って「長時間労働の改善」といっていますが、これは「教員の命を守る」ために絶対に必要なことなのです。

教員は弱音を吐けず、助けてとも言えない

学校現場の過酷な実態や教員の苦労はほとんどの人が知りません。
弱音を吐けず、助けてとも言えない、休みも取れない。帰宅は深夜で寝ないで明日の授業の準備。これが今の学校の教員の現実です。
その結果、心を病んでしまう教師が増えるのは当然です。
その結果、さらに他の教員の負担は増え、大切な児童生徒たちにも影響を与えてしまう。児童生徒を守りたくても自分の心身の健康が保てない。
そんな中、みんな日夜懸命に頑張っています。
すでに学校は限界を越えています。
これを解決するためには、学校の仕組みを変えるしか方法はありません。
働き方改革という曖昧なことではなく、具体的な仕事量を減らさなければ教員の精神的、物理的な負担は増える一方です。
だから学校を変えなければならないのです。
そのためにこれからも闘っていきます。

学校は意味のない理不尽なことが多すぎる!

私が早期退職した理由のひとつが自分の命と健康を守るためです。
当時はことあるごとに「そんな意味のないことはやめよう!」って言ってたのですが、ほとんど通りませんでした。
実は参観日などの参加はお母さんが多いのですが、お父さんとの飲み会が一番楽しかったです。お父さんたちには「できません」って言っても「そうだよねえ」と共感してもらえたからです。お父さんたちも毎日しんどい思いで働いていたからだと思います。
もちろんお母さんたちも頑張っていますよ。
だから、しんどい思いで頑張っている先生を助けてあげてほしいです。
子どもを伸ばす最もいい方法は夫婦、家族が仲良くすること、保護者と先生が仲良くなることです。

福井の教諭自殺訴訟で賠償命じる

こうしたことが学校現場で起こっていること自体がどれだけ異常で愚かなことかということです。
そして多くの人が他人事と捉えています。
それも問題です。

福井県若狭町の上中中学校の新任教諭だった嶋田友生さん=当時(27)=が2014年に長時間過重労働で自殺したことに対し、校長の責任を全面的に認め、町と県に約6530万円の賠償を命じた福井地裁判決。教員の長時間労働問題に詳しく「教師のブラック残業」(学陽書房)などの著書がある内田良・名古屋大学大学院准教授(43)=福井県福井市出身=はこの判決を「教員の残業は自主的ではないとして学校側の責任を認めた画期的な判決。教員の働き方改革の追い風になる」と評価した。

「長時間労働軽減 怠った」新任教諭自殺で賠償命じる 福井地裁 (7/10)

2017年8月18日、教員の長時間労働を考えるフォーラム「保護者の立場から考える!教員の長時間労働」が開催されました。仕事量が多すぎるため、教員の過半数が過労死ラインを越え、メンタル不全に陥っている現在の学校教育。教育や働き方のエキスパートが集い、その知見を語りました。

自宅でひっそりと亡くなった26歳の熱血教師 過労死を招いたのは「知らず知らずの無理」

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