教育

教員の多忙化解消プラン 大事なことはそれを実行できるかどうかです

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「教員の多忙化解消プラン」の策定が各地で行われている。
しかし、そこには具体的な行動が決められていない。はっきりと明記されていない。
どれもこれもが、「マニュアル化」「ICT化」「支援体制作り」「効率化」「精選」「検討する」「改善に努める」という表現ばかりで、実行するには程遠い内容となっている。
資料内容も、グダグダ同じようなことが書いてあって、結局何をやるのかが全く見えてこない。
毎年毎年、「教員の勤務実態調査」や「現状把握による課題」に始まり、会議のための会議で完結し、実効性が全くないプランの作成と提案が繰り返されている。
一体同じようなことを何年繰り返せば気づくのか?
こんなこと続けていても多忙化なんか解消できるはずがない。
あちこちで「教員の長時間勤務改善」に向けた「会議」が行われていますが、「会議を開くこと」が目的になっていることが問題です。
「できない理由、言い訳を探す」ような会議をすることが時間とお金の無駄遣いですよ。
文科省や教委に頼らなくても、学校単独、学級独自でできることもたくさんあります。
無駄だと思っている「研修会をすることだけ」が目的の研究会、やる意味がないと感じている、子どもたちも楽しくない行事や行事練習、終わるのを待つだけの「だらだら職員会議」、誰も読まない意味のない「やったことにしよう研究集録」や「ためにならない出張報告書」などいっぱいあります。
このようなやらなくてもいいことをバッサリやめる。
それだけでも、子どもと関わる時間はかなり増やせますよ。
教員の勤務実態や現状の課題はもう明らかであり、やるべきことも明確である。
それは、この2つ。
1.教員の業務をバッサリと切る
2.教員の人員を増やす。

では、そのために何をしていくのかを具体的な形、実行できる形で提案していくことだ。
そこにたどり着かないような教職員の多忙化解消のための議論をすること自体が全くの無駄といえる。
協議会では関係者の代表が集まって議論しているわけだが、誰もが自分たちの分野に関する内容はカットしない。カットできないことが大きな問題である。
「教員本来の仕事」つまり、「子どもに直接かかわること以外のことはバッサリ切り捨てる」と決めること。
それが議論の目標でなければならない。
そのうえで、優先順位を決めて何を切っていくのか話し合い、「来年度からはやらない!」と決定する。
そして、各地域、各学校で「やらない」ことを実行していく。
それと同時に教員の確保を進めていく。
教員の多忙化解消に向けてやるべきことは、この2つのことだけだ。
あとは、これを実行すればいい。
これまでにも行政主催のいろいろな協議会を傍聴してきたが、委員の活気がない、やる気がない、具体的な意見が出ない、出せない。考える力が欠如している、または考えないことを良しとしているとしか思えない。
そして、他人まかせ、学校現場に丸投げの実効性の全くないまとめが作成されて終了。
そんな会議を何万回やったとしても現状は全く変わらない。
教員の勤務負担軽減に関する教育委員会における取組(平成22年11月現在、文部科学省調べ)
教員の勤務負担軽減に関する教育委員会における取組(平成24年5月現在、文部科学省調べ)
しかも、これらのデータ資料の見直しはまったく行われておらず、リンク切れも放置したまま。
それ以降の情報の発展がない。こんな中身のない資料を作る時間もお金もどぶに捨てているようなものだ。
改善する気のないメンバーが会議することが無駄なんですよ。
こんな無駄な会議に一体いくらの予算をつけてんの!
即実行できることがあるのに、何故やらないの?
文科省や教委に頼らなくても、学校単独、学級独自でできることもたくさんあります。
無駄だと思っている研修会、意味のないと感じている行事練習など、やらなくてもいいことをやめる。
それだけでも、子どもと関わる時間はかなり増やせますよ。
「学びたいという子供たちに寄り添うこと」が教員本来の仕事です。
生徒に分かる喜び、できたという自信をつけるのが教員の任務です。
だから、それは仕事を増やしたことにはなりませんから、心配いりませんよ。
そのために減らせることを減らしていく必要があるんです。
教員の多忙化を解消するために何が必要か? 10個の提言
そもそも、文部科や教委には教員を増やして業務を減らす気は全くないのだから、彼らに期待するほうが間違っているといえますがね。
学校の今 忙しい先生たち/3「穴埋め」人手足りず増える研修や校外会議

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