教育

教育の目的は自立、「特別支援学級の子どものためのキャリア教育入門」

投稿日:

「特別支援学級の子どものためのキャリア教育入門」(明治図書)を読みました。
教育の目的は「自立」「生きる力をつけること」っていわれますが、それをどこまで分かって教育に関わっているでしょうか?
「自立」ってどういう姿をいうの?「生きる力」ってどういう力なの?
子どもたちが置かれている学校で、それをしっかり考えているでしょうか?
学校は次の学校へ進ませることが目的になっています。最終学校が就労に結び付ける役割を担うのでしょうか?
実際には、それぞれの学校では目先のことをこなすのが精一杯で、そこまで考えてやってられないというのが現状なのかもしれません。
現実は厳しい。さらに親が独りで支えていくのは不可能です。
「迷惑がかけられる依存先」を長く長くつなげていく必要があります。
だからこそ連携が必要です。情報収集が必要です。情報共有が必要です。
「特別支援学級の子どものためのキャリア教育入門」には基礎基本編と実践編の2冊があります。
前者は就労の仕組みと就労後に必要な能力は何かを書いてあります。後者は、実際に何をすれば子どもの幸せに出来るか、さらには、そもそも特別な支援が必要な子どもの50歳、60歳、70歳、80歳の幸せな姿とは何かを書いてあります。
この本は政府統計や「根拠俺」ではなく、特別な支援を必要な子を育て上げた保護者、また、その子達を就労している企業・事業所の方々との面談調査に基づいています。
西川さんと現場の教員、保護者、雇用支援者などとの話が対話形式で書かれていて、とても読みやすいです。
また、
「ではそれぞれの学校で何をしていく必要があるのか」について、具体的な事例を通して解説してあり、すぐにでも役に立つ内容です。

本書は,子どもが本当に幸せになるために何が必要かを,特に就学中にスポットを当てて書いたものです。本書の内容を一言で言えば,「1年のスパンで物事を考えるのではなく,30年,40年,50年,いやそれ以上のスパンで物事を考えましょう」ということなのです。
 途中,ビックリするようなことや,今まで取り組んでおられたことを否定するようなことを書くかもしれません。すみません。しかし,それは「その子」の幸せを願っていることを信じて付き合って下さい。3ヶ月かけて子どもが九九を覚えたが,夏休み明けには忘れてしまっていたことはありませんか? そして,もう一度,九九の学習を繰り返す。このループから逃れるには,長いスパンで考えることが必要なのです。最初にお願いです。読み終わったら保護者にご紹介下さい。若い保護者の場合,知らないことが多いと思います。そして知るべきことです。
 本書は,学校で何を学ぶべきかを就職との関係で書いています。
西川 純

立ち読みする

立ち読みする

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

-教育

執筆者:

関連記事

京都府舞鶴市内の不登校の中学生が悩みなどを若者同士で語り合える会を開く

京都府舞鶴市内の不登校の中学生が、学校生活や進路、人間関係の悩みなどを若者同士で語り合える会を月1回、市内で開いています。 親の会ではなく、中学生自ら行っています。 不登校の中学生が「語り場」開く 京 …

発達障がいのある子のワーキングメモリに注目した支援研修会

発達障害の研修会が倉吉であります。 【発達障がいのある子のワーキングメモリに注目した支援】 目的 発達障がいのある子どもは認知特性に応じた学び方が求められており、その認知特性の一つであるワーキングメモ …

子どもたちに親や教員など大人の価値観を押し付けるなよ!

学歴を価値とする考え方自体が間違っています。 学歴主義が長く続いてきた結果が今の理不尽な社会の仕組みを作っているといってもいいです。 学歴主義以前の問題として「やらされている」教育、「やらされている」 …

「教育機会確保法案」が11月22日の衆院本会議で可決

フリースクールなど、学校以外の場で学ぶ不登校の子どもの支援を目的にした「教育機会確保法案」が11月22日の衆院本会議で可決され、今国会で成立する見通しが強まりました。 誰も知らない、知らされないまま勝 …

自分の価値観や常識を揺さぶられる経験をすることが大事

どこでなにを学ぶかを決めるのは本人です。 しかし、学校だけでは不十分です。 だから、いろいろな学びの場を作っていく必要があるのです。 子どもたちには選択の自由も自己決定権もあります。だから、大人がそれ …

スポンサーリンク

スポンサーリンク