宮崎駿監督の映画「風立ちぬ」では私の父、堀越二郎がモデルになっています。
飛行機に憧れた少年が、大学で航空工学を学び、飛行機作りに邁進する実話を縦糸に、さらに美少女との恋愛物語を横糸にして作られた物語です。
「私は一瞬、自分がこの飛行機の設計者であることも忘れて、『美しい!』と、咽喉の底で叫んでいた」
十二試艦戦、のちの零式艦上戦闘機を完成させた設計主任・堀越二郎の言葉です。
航空分野で日本が欧米に後れをとっていた昭和の初め、斬新な機体設計で成功を収めつつあった堀越は、海軍の新型艦上戦闘機の開発に臨みました。
海軍側の要求は、航続距離、速力、格闘性能を兼備せよという無理難題でしたが、堀越率いる開発チームは血のにじむような努力を重ね、ついに要求以上の傑作戦闘機を誕生させるに至ります。
そこにあったのは、世界最高のものづくりに挑む「技術者魂」でした。
“零戦の設計者”堀越二郎(「風立ちぬ」のモデル)の素顔
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執筆者:azbooks