教育

「今はやらない」と決めることも嫌なことを避けるのも主体性です

投稿日:

東海大学情報教育センター専任講師で博士(工学)の白澤秀剛さんは、大学生および高校生を対象に、「主体性」の本質を定義し、それを学校教育を通じて伸ばすための方法を見いだすために、数千人単位の調査を行った。
これ納得です。
やる気スイッチではなくやる気すごろく。
「何かをしない」「やらない」「行かない」と決めることも主体性。
嫌なことを避けるのも、本人の意思に基づいて決めたことなら主体性。
それらの主体性を否定しておいて、指導者の都合のいい部分だけを主体性と呼ぶのは無理がある。
つまり、学校の評価、いわゆる通知表の観点別評価はほんの一部分だけを切り取りいかに偏った評価であるかがわかります。

「やる気があれば勉強ができるようになるのなら、ダイエットだって全員成功しているはずです。そうなっていないってことは、やる気は自分の意思ではコントロールできないということです。自分の意思でコントロールできないことに対して批判をされても、逆効果になる可能性が高い」
主体的な学びを実現する方法として、いわゆる「アクティブ・ラーニング」という概念が流行した。学習指導要領では「主体的・対話的で深い学び」という表現が使われる。では、学校でアクティブ・ラーニングを行えば、生徒の主体性が伸ばせるのか。白澤さんは「これまでの調査結果からは、単純に課題解決型授業をすればいいとか、グループワークを取り入れればいいという考え方にはならないと予想できます」と言う。
アクティブ・ラーニングを通して主体性を伸ばすためには、アクティブ(主体的)に学ぶようにしかけをつくって、成果が出るように誘導し、主体的学習を継続して行うための成功体験を得るように、かなり綿密な授業設計が必要とのこと。形だけまねしたアクティブラーニングは「アクティブラーニングに名を借りた、単なる放置である」
「『今はやらない』と決めることも主体性ですよね。面倒くさいけど取りあえず覚えるというのも主体性ですよね。嫌なことを避けるのも、本人の意思に基づいて決めたことなら主体性ですよね。それらの主体性を否定しておいて、都合のいい部分だけを主体性と呼ぶのは無理がある」

「勉強しない」と決めることがやる気への第一歩

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

-教育

執筆者:

関連記事

6月10日・11日のぴっかりさんの子育て講演会in倉吉のご案内

私が小学校の教員を辞めようかどうか悩んでいた時に出会ったのがぴっかりさんこと萩原光さんです。 その時は、千葉県まで会いに行き、夜遅くまで話をしました。 とってもあったかい人で、話をする中で自分の進む道 …

令和元年度 低学年の不登校過去最多を更新、「早期支援を」というが?

令和元年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査 この調査を見るたびに、全く他人事だと考え、学校に行かないことを問題視していると感じます。 そもそも文科省は「問題行動・不登校調査 …

親も学校も子どものありもままの姿を認める、信じて、見守り、待つこと

いよいよ2学期がはじまりますね。 私もこの時期が1年の中でもっとも嫌な季節でした。 1学期に学校に行っていなかった子へは夏休み中も学校から何らかのアクションがあったかもしれませんし、始業式を前にして校 …

新型コロナによる学校再開後に学校が本当にすべきことは何か?

学校が突然休校になった今、子どもたちからは「何をしたらいいかわからない」「やることなくてヒマー」という声が聞こえてきます。 せっかく学校が休みになたのに、「自分のすきなことができる」「これまでできなか …

不登校の子どもが自宅でIT等で学習活動を行った場合の出席扱いについて

文科省は県教育長宛に「不登校児童生徒が自宅においてIT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱い等について」という通知を平成17年7月6日に出しています。 この中で大事な部分はここです …

スポンサーリンク

スポンサーリンク