「3010運動」って意味がわからん?
それにしても、日本人って「みんなで~しよう運動」が好きだなあ。それを決めることで終わった感がある。
なんで宴会での食べ方まで決められないといけないんだ?
まるで軍隊みたい。
意味がわからん。
障害者が働くレストランのMagazzini O’zに行った。イタリアのCOOPは、フードバンクのバンコ・アリメンターレやカリタスマーケットなどに食材を提供している。
ここでも日本の3010(さんまるいちまる)について紹介した。参加者の多くは英語を使わずイタリア語のみだったので、英語で説明して、それを、同行してくれたERICA社のGiada(ジャーダ)氏がイタリア語に通訳してくれた。
ここでも、やはり、反応はなかった。反応がないというより、「意味がわからない」「は?」というリアクションだった。
義務感で食べ、義務感から残さないって・・・
イタリアと日本とを単純には比べられないが、イタリア取材で得た体験を踏まえて日本を表現する時、「義務感」や「やらされ感」というキーワードが思い浮かんだ。義務感で、いやいや、職場の飲み会に参加する。3010(さんまるいちまる)運動として指示されたから、義務感から「残さないようにする」。
イタリアの人から見たら、「最初の30分間は席について食べ、最後の10分間は席に戻って食べきる」という、軍隊の規則か何かのような「3010(さんまるいちまる)」は、あまりピンとこないのではないか。
日本が国をあげて取り組む忘年会・新年会の3010(さんまるいちまる)運動、イタリア人に話したら
給食中は私語一切禁止!
給食指導もこれと同じだと思います。
意味がわからない。
バカじゃないの?
私語は一切なし。楽しいはずの食事の時間がなにかの訓練の場のように見えた。参観に来ていたほかのママ友たちとアイコンタクトで外に出て、首を傾げた。女性は言う。
「『黙食』と呼ばれる指導なんです。子どもたちがしゃべりながら食べると時間がかかるかららしいです。娘は入学したばかりのころ、給食の時間が怖いと泣いたこともありました」
娘は食べることが好きで、おいしければ「おいしいね」と言わずにいられないし、初めての食べ物を見たら「これ何?」と聞かずにはいられない。でもそうすると、先生にシーッと注意されてしまうのだ。