ある男が引き潮で波打ち際に取り残されたヒトデを一つ一つ拾い上げては海に投げ入れていました。
それを見て不思議に思った友人は、男に話しかけました。
「この海岸だけでも、何千というヒトデが打ち上げれているじゃないか。それを全部拾って海に帰してやるなんて、どう考えても無理な話じゃないかな!?
ほんの一握りのヒトデを助けたって、何にもならないと思うけど。」
これを聞いた男は、白い歯を見せてニッと笑うと、またヒトデを拾い上げ、海に投げ入れました。
「今、海に帰っていったヒトデは、心から喜んでいるさ」
そう言うと、また一つヒトデを拾い上げ、海に向かって投げ入れたのでした。
(『こころのチキンスープ』ダイヤモンド社 J・キャンフィールド、マーク・V・ハンセン著)
『こころのチキンスープ』海に帰っていったヒトデは、心から喜んでいるさ
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執筆者:azbooks