文科省の報告によると、「不登校も過去最多 19万3674人」となりました。
文科省も自治体も不登校を増やす対応をしているんだから、増えるのは当たり前です。
不登校の子どもがいることが問題ではありません。学校と距離を取りたい、学校が必要ないと考えている子どもも無理やり学校へ戻そうと強制して子どもを傷つけてきたことが問題なんです。
「不登校は問題行動ではない」のに、現実では「不登校の子どもが問題である」という認識が問題なんです。
文科省や教委は不登校の理由に「本人の理由」をあげていますが、そうしたことが起こる背景には学校の教員の不適切な対応や学校環境の不備があります。
教員の「不適切な初期対応」が「不適切な不登校状態」を続けてしまう大きな要因にも書きましたが、特に児童生徒が不登校傾向になったときの初期対応の酷さが大きな問題です。
つまり、不登校は子どもの責任ではなく、本人の意志を無視した対応が問題なのです。
さらに、不登校の児童生徒は「心の不安感」だけでなく「制度上の不利益」を被っていますにも書きましたが、子どもの「学ぶ権利」が保障されないで学校に行けない、行かない子どもたちが放置されたままになっていることが大きな問題です。
ではどうしてこのような現状が改善されないのかというと、結論からいえば、子どもがまん中に置かれていないからです。
子どもの命よりも関係者の自分の立場を守ることが優先されているからのです。
それらを解決するためには私たちが連帯して不登校の理解を広げ、多様な学びの場の重要性を訴えていく活動を続けていくしかありません。
子どもの学ぶ権利を保障するためには、多様な学びの場を増やしていく必要があります。
そうしたら、「学校に行かない」状態を「不登校」と呼ぶこともなくなります。不登校の概念もなくなります。
平成29年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について
多様な学びの場は大きな予算を組まなくてもすぐに実現可能
多様な学びの場というのは別に支援センターとかフリースクールとかっていう形にこだわらなくてもいいんですよ。
身近なところでは図書館、公民館、公園、文化センターなど既存の公共施設を利用することもできます。コアワーキングスペースなんかも面白いです。
また指導者だって別に特別な資格がなくても近所のおっちゃんやおばちゃん、授業の空き時間に学生などが滞在して居たらいいです。学校に行ってつまらない授業をだらだら聞かされるよりも何かの名人だったり職人さんとかその方が絶対楽しいですよ。
そこに子どもが平日に気軽に立ち寄れるようにしたら大きな予算を組まなくてもすぐに実現可能です。
また、別に外に出なくてもネットで学ぶことだってできます。しかも無料で。ネットで学んだことで資格を取得することだってできます。
学校はそのような「場」の中の一つにすぎません。選択肢のひとつです。
つまり、「どこに行っているか」ではなく「何を学ぶか」が大事なんです。
ということで、私は自宅を開放して21世紀の松下村塾という21世紀型サロンを作りました。