教育

競い合い社会から「真の」助け合い社会の構築を

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競い合い社会から「真の」助け合い社会の構築をめざしましょう!
「東大何名合格!」
「就職率96%」
「10才若返り」
「スリム美人」
「年収1000万円!」
「勝ち組・負け組」
街中やつり革広告、テレビ・ラジオ・PC広告で見ない日がないほど、競争心を煽る、他者を押しのけて上に立つことに価値があるメッセージが毎日のように発せられています。
「競い合って」勝ち残ることに最大の価値があるという宣伝に無意識のうちに洗脳されているのが現代人です。
その一方で、学校では「みんな仲良く」、地域社会では「共生の世の中を」会社では「社員一丸となって」というスローガンが掲げられています。
スローガンではそういっているものの、実態は「個の競争」を強いているのが現実です。
上辺だけで「助け合い」を大切に見せかけてるだけで、実際には「競い合い」の渦の中に強制しています。
強制されていることを嫌だと思っていても、多くの人は否と言えずただ従うしかないという諦めの中で生きています。
東京大学に限らず、学校の定員は決まっていて、競争で勝ったものしか入学できない。
企業の募集定員も限られていて、上位の者しか入社できない。
だから選抜しているんだという意見なのでしょうが、はたしてそうでしょうか?
若ければいいのか?細ければ魅力があるのか?というと、決してそうではありません。
年収の額で人間の価値が決まるわけでもありません。
一人ひとりの価値観はそれぞれなのに、「そうじゃないといけない」かのような一律的な評価という固定観念を植え付けられています。
このような「競争社会」を当たり前と考え、黙認してきた結果が、今の殺伐とした世相を招き、様々な社会問題を引き起こし、現在の日本の閉塞感、行き詰まり感を招いているのではないでしょうか。
子どものころから既存の学校体制、企業体制、政治体制にひたすら従順になるための競い合いの中に置かれた結果、「勝ち組・負け組」を生んでいます。
このような、競い合いや奪い合いからは価値あるものは何も生まれません。
他者への優越感と劣等感、妬みと恨み、差別意識しか生みません。
間違った方向に進んでいる学校体制、企業体制、政治体制を変えるのは、競い合いに違和感を感じた人、競い合いを自らやめた人、やめようとする勇気ある人たちしかできません。
このような人たちこそ、人間本来の一人ひとりを活かした社会を築く才能があるのではないでしょうか。
上下の階級を作りだして競争をして勝った者が生き残るのではなく、さまざまな価値観があることを認め、お互いが助け合い、補い合うことでしか、すべての人に安心と希望と豊かさをもたらす考え方は生まれてきません。
高校1年生が「カンニングやってない」と書いて自殺しました。
彼も、このような「競争社会」の犠牲者の一人だと考えています。
高校の教員に競争原理だけでなく、「助け合い」の気持ちがあったとしたら、彼の命は続いていたと思います。

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