教育

学校での授業スタンダードも規律も必要ありません 時間の無駄使いです

投稿日:2018年11月21日 更新日:


熊本日日新聞での連載の苫野一徳さんの「くまにち論壇」を読みました。
「自由を奪うスタンダード」というタイトルで、教室での規律や授業の進め方が画一的なものになっているということを取り上げています。


こんな教室や授業ではつまらない。
面白くない。
まったく楽しくない。
学校ではこんな教室を作るために、授業研究に何時間も使っています。そのために児童生徒を早く下校させて夜遅くまで指導案を作り、事前検討会でその内容を一字一句いちいち突っ込み合っています。
授業が終わると事後研究会では児童の姿勢や手の挙げ方、発表の声、反応が揃っていることなどが評価の対象になります。
授業内容についてよりも「規律」がきちんとできているかが優先されるのです。
しかも発言するのはごく一部の教員のみ。
さらに「研究校」に指定されたら1時間の授業のためにそれが何回め続けて行われます。そしてその後には誰も読まない、使われない分厚い「研究実践記録」を作ります。それを作ることが研究会の「成果」学校の「実績」になるのです。誰も読まない、使われない、ただ作るだけのものに膨大な時間と労力を費やしています。
この時間を明日の授業準備、児童生徒と遊ぶ、保護者との対話に使ったらいいです。
早く帰ってゆっくり休んでもいいです。
私が教員のときは正反対でした。
面白くて楽しい授業をしたら、児童は授業に集中します。姿勢や手の挙げ方などはどうでもいいことです。
私が一番覚えていることが、校長から「ちゃんと手を挙げて発表させなさい」と「指導」されたことです。でも児童たちは発表したいときはお互いに譲り合って発表していました。他の児童の発言を聞いた上で自分の考えを発表していました。手を挙げる必要はなかったのですが、校長の指導が入りました。
授業研究会では、いかに他の教員と違うことを言い、違うことをするかばかり考えて発言していました。
多様な学び、考え方を学ぶ授業とは何か?
そのための教員の役割、すべきことは何か?

授業は毎時間がライブです。児童の反応を見ながら展開していきます。だから面白いのです。
「明日の授業はどんな仕掛けで子どもたちをビックリさせようか?驚かせようか?」
こんなことばかり考えていました。
みんなが同じ方法で同じことをさせることがいいとは思いません。
教員一人ひとりのオリジナリティこそが大切だと思いますけどね。
あぁ、つまらん、つまらん。

なぜ学校の無駄な時間を過ごしたり無意味なや指導をしなければならないのか?

この他にも学校の無駄な時間や指導はたくさんあります。
それを削ったら児童生徒も教員ももっと楽しくなります。
教員はもっと考えるようになるし、主体的な子どもを育てることができるようになります。
学校というところはみんなを一斉に何かさせること、みんな揃って同じことをさせるのが好きなようです。
他の人と違うことをしようとすると止められる、「みんなに合わせなさい」と言われるところです。
だから、ちょっと変わってる子や集団行動が苦手な子、一人でいるのが好きな子にとっては居心地がよくありません。
それが居心地がいい人たちもいるようですが。
「みんなちがってみんないい」「みんななかよく」「みんなのために、ひとりのために」というのは、教室を飾るためのただの紙です。(と、私には見えます。)
学校はいろんな子どもたちがいるから面白いんです。
社会もいろんな人たちがいるから楽しくなるのです。
みんながちがうから、一人ひとりに価値があるのです。
「みんなちがってみんないい」んだから、うちの学級ではそれを実行して目指していたのですが、上から「みんな同じにしなさい」と言われるんですよね。
でも、そんなこと無視していたので個性的な学級集団で面白かったですけどね。(笑)
「自由を奪うスタンダード」苫野一徳さんのFacebookより
熊本日日新聞連載「くまにち論壇」(苫野一徳Blog)

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

-教育

執筆者:

関連記事

不登校の原因が学校の勉強にあるのであればすぐに対応すべき

不登校のおもな原因が「学校の勉強が分からない」、「授業についていけていない」のであれば、学校との連携ですぐに対応すべきです。 前にも言いましたが、学校というところは画一的な学習内容を一斉に教え込むスタ …

「学習障害は他の様々な手段を使って補完できる」本田秀夫先生

スゴイ先生がいます。 スゴイ実践をしている学校があります。 安部博志先生「子どもの行動には必ず意味があり、そこに気づくと道が開ける」 本田秀夫先生「思春期までに”自尊心の貯金”を」 なるほど!と、納得 …

倉吉の発達障害 保護者のピアサポートの会9月の定例会が有意義でした

昨日の会は、とても充実していましたね。 あっという間に時間が過ぎていました。 保護者中心で始まった会ですが、いろいろな方たちが来てくださり話題が広がっています。私も毎回勉強になっています。 学校と保護 …

就学前検診で発達障害を知らせておけば理解のある担任にしてくれるのか?

就学前検診は集団で行いますが、個別の相談はできます。 発達障害に理解のある担任にしてくれるかどうかは言えませんが、入学する学校に子どもさんの様子や保護者の願いを伝えておくことは重要です。 事前に相談し …

不登校を生まない組織的対応のシステム作りが全県的にどこまで進んでいるのでしょうか?

平成29年度第2回いじめ・不登校対策本部会議概要には「新規不登校を生まない取り組み」について、2つ目の項目に「支援会議を核にした組織的対応のシステム作りについて」 ・子どもの実態把握と支援の方向性の共 …

スポンサーリンク

スポンサーリンク
21世紀の松下村塾 教育相談無料