教育

自治体間、学校間でオンライン授業競争が始まっている

投稿日:2020年4月21日 更新日:


ここ最近の教育の現場で起こっていることを見ていて思うことですが、自治体間、学校間でオンライン授業競争、狭い意味での勉強の押し付け競争になってないでしょうか?
「どこどこはこんなんやってるようだけど、うちは・・・」って。他の学校もやっているからうちもやらなきゃって。
動画配信して、プリント学習をして、ドリルをDLして、次はこれ、その次は。さらに1日、1週間の計画表まで・・・
これって、まさに「学校の押し付けスタイル」じゃないのかなあと感じています。
(私も学校現場にいて、その良さは分かっていますので、学校を否定しているわけではありません。)
「よいこのくらし」を押し付けてるんじゃないかと思います。

社会全体が「学校化」している

せっかく休校になって、子どもたちは初めて「自分で考える」「自分で決められる」時間が与えられたのです。自由を獲得してすきなことができるチャンスなのに、つくづく社会全体が「学校化」しているんだなあと。
せっかく休校になって自由を獲得してすきなことができるのに。
教員だって、自分のアイデアで、できることをやっていったらいいと思うけどね。
そんなにぎゅうぎゅうのスケジュールを組まれたって、子どもは疲れちゃうよ!
そもそも、子どもたちはそれを望んでいるのかなあ?
無計画でOK、気が向いたらやったらOK。ぐうたらでOK。
学校再開時に差がつくから?
そんなに学校の勉強が大事なの?
つくづく社会全体が「学校化」しているんだなあ。
休みなんだからさあ、ゆっくりしたらいいんじゃね。すきなことをやったらいいんじゃないかと思うけどね。

休校期間中に「勉強嫌いの子」が大量生産される

学校から配布している学習課題の成果を1学期の学習評価にも反映する学校もあるとのこと。
この内容を見ると、子どもが1人でこなす「宿題」としては多すぎるし難しすぎる。これを見ただけでやる気をなくす子も多いと思います。
そんなにぎゅうぎゅうのスケジュールを組まれたって、子どもは疲れちゃうと思います。
この休校期間中に「勉強嫌いの子」が大量生産されているのではないかと思います。
この休校中の子どもへの宿題は2つだけでいい。

1つ目は、できるだけ他人との直接接触をしないこと、うちでできることをする。
2つ目は、自分のやりたいことをやる。

アフターコロナで目指すべき学校教育の姿とは?

大人、特に教育関係者に課された宿題は・・・
アフターコロナで目指すべき学校教育の姿とは?をしっかり考え、それに向けた具体的な準備をしていくことだと思います。
みんなが学年別に分けられ、同じ時間に同じ教室内で同じ教材で同じ内容を学ぶことを強要されているのが「学校スタイル」。
その標準化されたものを画一の評価基準で比べて診るから「学力格差」が生じている。ものさし(評価基準)を子どもの数だけ増やしたら「格差」なんて生じません。みんながオンリーワンの存在だから。
均一化された一律のカリキュラムに「子どもを合わせる」発想で学校教育が行われていることが問題なのです。
学校が楽しければ、おもしろければ強制せずとも子どもたちは進んで学校に行きます。
しかし、それも困難な子どもたちもいます。
カリキュラムに「子どもを合わせる」のではなく、子どもの能力や特性に応じた「子ども個々に応じた」学びを提供することへの転換していくべきです。

家で親が宿題を「やらせる」必要はありません

この度の休校で子どもの学力保障について、教育行政も学校も親も必死になっています。
学校によって学年によって、膨大な宿題が出ていたり、全くでていなかったりの差もあるようで、膨大な宿題が出てる家庭は、これを家で毎日やらせるのが本当に大変で辛いという話も聞きます。宿題がない家庭では、このまま何もさせなくていいんだろうかという不安を抱えているようです。
しかし、「やらせる宿題」「させられる宿題」には百害あって一利なし 子ども自身がやりたくなければやらなくていいです。
親も「やらせる」宿題はしなくてもいいです。させなくてもいいです。
やるかどうかは親が決めることではなく、子ども本人が決めることです。
「やらされる宿題」にはまったく意味がありません。やらされればやらされるほど、子どもはどんどん勉強が嫌いになっていきます。自己肯定感を下げていきます。
その前提として、子ども自身が「これ、やってみたい!」という宿題が出されているのだろうかと、私は思います。
「これ、やってみたい!」という宿題なら、親が黙っててもやります。宿題はやりたいと思わなければしなくていい それが子どもの権利です。
宿題がダメなのではなく、宿題の内容と出し方に問題があるのです。これは、今回の休校に限らず通常のときでも同じことです。子どもたちをこんな「やらされる勉強」から解放しましょう。
いかに親や学校が子どもの考える力を奪っているか休校騒ぎで明らかになったにも書きましたが、どんだけ子どもは不自由なのか。
なんだかこの度の騒ぎでこれまで以上にひどくなっているような気がします。どんだけ過干渉なのか!
いったい親という生き物は子どもにどうなってほしいというのだろうか?
子どものことは子ども自身に考えさせ、自分で決めることが大事。
こんなにたっぷりと時間があるのだから、親も教員もじっくり待ったらどうでしょうか。
これは、今回の休校に限らず通常のときでも同じことです。
【休校でも再開でも重要な問題】日本の先生は、子どもたちのやる気を高められているか?

【東京23区調査】オンライン授業、導入は港区のみ

セキュリティ対策や家庭環境の差に苦慮。
緊急事態宣言の発令を受け、都内の公立小中学校では3月2日から事実上の休校が続く中で、子どもたちの学ぶ機会をどう確保するかは、大きな課題となっています。
ハフポスト日本版が都内23区にオンライン授業に関するアンケート調査をアンケート調査は4月7〜14日に行なったところ、オンライン授業を行う予定があると回答したのは港区だけだったとのこと。
ここでもオンライン授業競争をやってますね。
他校との比較で評価する学校間競争はいい加減やめたらいいと思います。
学校単位でオンライン授業を無理してやる必要はありません。
今考えるべきことは、学校や教員の役割の見直しです。
メディアの報道でも「〇〇市が今日からオンライン授業を開始しました。」「〇〇学校がオンライン授業を導入しました。」などと、競争を煽るような伝え方をしているところもあり、ますます学校間競争が過激しそうです。
【東京23区調査】オンライン授業導入について

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