教育

知的障害や発達障害のある子どもの二次障害を防ぐためにできること

投稿日:

親や園や学校が気づいたときに、子どものうちから知的障害の診断を受けることはもちろん大事です。
しかし、それ以上に大事なことは、診断後の対応の仕方です。
知的障害や発達障害のある子どもに対する周囲の不適切な対応による二次障害の方が問題です。
学校不適応、友だち関係が上手くいかない、問題行動(非行)に走るなどの二次障害は子ども本人への適切な対応ができていないことから生じているケースがほとんどです。
知的障害や発達障害があると、その場の状況を読み取る(空気を読む)力が弱く、教員や友達との関わり方が上手くできないために学校での問題行動や友達とのトラブルを起こしてしまうこともあります。本人の理由ではなく不適切な学校環境によって登校拒否をする子もいます。自己防衛のために登校拒否という意思表示、行動をしているのです。
そんなときに障害の理解がないまま不適切な行動に対する叱責ばかりをしていたのでは、子どもはますます自尊心を失っていきます。そして、行動はますます悪化していきます。
知的障害や発達障害の子どもの(周りの人にとって)不適切な行動を叱責したり、暴言を吐いたりすることでしか「指導」できない教員もあり、残念ながら、教員の理解と指導力のなさによるその場しのぎの都合だけでこのような不適切な対応をしている学校も少なくありません。
これは学校だけでなく、職場での障害者に対する虐待も多く報告されています。
その人にとっての具体的な働き方作業方法を示さないまま、できていないことを叱責することしかできていない職場も多いです。
「障害者雇用」という「枠」の中で働いているにも関わらず、職場の理解が不十分で障害者差別を放置されているケースも少なくありません。
障害の理解の上に立った適切な対応ができれば、子どもは「問題」なく日々の生活を送ることができます。
それには、まず親や教員をはじめとする子どもと関わる人たちが、本人を認め、それを言葉や振る舞いで伝えることが大切です。
子どもができたことを褒めるだけでなく、その子の存在そのものと行動を認め、「いてくれて嬉しい」「○○してくれてありがとう」などの声掛けを積極的に行っていくことです。そのような関係性や環境を作ることができれば、二次障害は防げます。
子ども本人の場に応じた社会性を高めるトレーニングは必要ですが、子どもの苦手なことやトラブルを未然に防ぐために学校側の理解と協力が不可欠です。
知的障害や発達障害があったとしても周囲の理解と少しのフォローでトラブルも減り、本人もその経験を重ねることによって社会的スキルの向上にもつながります。
その結果、本人も意識的に「正」の生き方が積極的にできるようになっていきます。
早期発見と診断はスタートにすぎません。その後に関わりのある周囲の人たちがどんな対応をしていくかの方が大切なのです。
知的障害の診断・検査の内容は?診断の年齢や相談機関、診断までのプロセスまとめ

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

-教育

執筆者:

関連記事

高校入試のときの合理的配慮の申請に必要な手続きをまとめました

公立高校の入学試験では障害のある志願者への合理的配慮を申請することが出来ることは知っていますか? 鳥取県立高校を志望する場合も、子どもの特性を踏まえた措置をしてもらうことができます。 平成28年4月か …

日数稼ぎのための休業、再開なのか? 学校はなんのため誰のためにあるのか?

鳥取県教育委員会は徹底した感染予防対策を講じた上で3月18日より学校再開することとしました。 併せて、保護者に向けて教育長緊急メッセージを発しました。 学校再開の理由として「長期間にわたる休校により児 …

日本の教育の「皆同じでなければ」への違和感を感じています

子どもたちが興味のある話題から入るからこそ、主体的な学びにつながる。 先生も、さまざまな方向に導いていく問いかけが非常にうまい。 決められたことをこなす画一的、一方的な日本の学校とは大違いです。 日本 …

不登校は絶対悪ではない 不登校は生活の支障を訴えるSOS

竹内さんの話は分かりやすく、とても共感できます。 児童精神科を受診する症状では、「不登校・通学しぶり」がトップですが、不登校だけの症状による受診は稀です。 不登校は絶対悪ではありません。不登校は「氷山 …

発達障害の根本治療はできない、薬は百害あって一利なし

今日は鳥取市で行われた「困難を抱える若者に寄り添うフォーラム」に参加してきました。 福島学院大学 副学長・児童・思春期精神科医の星野仁彦さんの講演、というより勉強会でした。 テーマは「気づいて!心のS …

スポンサーリンク

スポンサーリンク
21世紀の松下村塾 教育相談無料