教育

倉吉こども未来フォーラムでいじめはなくせるのか疑問あり

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倉吉こども未来フォーラムですが、今回のようなイベントは、これはこれで意味のあることだとは思います。
参加者がそれぞれの地域でその取り組みを行っていくことも意味があります。
生徒や保護者からは、自分たちで「いじめをなくしたい!」と一生懸命に取り組んでいることも伝わってきました。
しかし、年に1回の開催で「いじめ解消」のためにどの程度の進展が望めるのかという疑問があります。
(この会が「啓発目的」であるのなら、それ以上のことは望めませんが。)
「こども未来フォーラム」はこれまでにも行われていますが、その内容は有名人の講演、学校での取り組みの報告、シンポジウムという形です。
また、今回の報告でもあったように各学校でも、PTAでもいじめへの取り組みは行われています。
県のいじめ・不登校総合対策センターや各学校の中でも教員がいじめ対策も行っています。
しかし、現状を見る限りいじめは増えることはあっても減ることはありません。
児童・生徒、保護者、教職員、教育関係者それぞれがそれぞれの場でいじめ対策を進めています。
しかし、一向に減る気配さえも感じられません。
いじめによる自殺、その原因がいじめばかりではありませんが学校に行くのが怖くて不登校になる子どもも増加の一方です。
このように、いじめ問題への取り組みが行われているにも関わらず、いじめがなくならない、減っていかないのはなぜでしょうか?
いろいろな理由が考えられますが、その一つに「いじめがあってもしかたがない」「いじめはなくせない」という諦めにも似た気持ちがどこかにありませんか?
今回のフォーラムでも、発表者も含めた参加者のほとんどが
・いじめはどこでも起こりうるもの
・いじめはすぐにはなくならない、いじめをなくすには時間がかかる
・だから、このような会は意味があるのだ
という考え方があるような気がしました。
確かに、このようなイベントもいじめをなくすためには必要でしょう。
しかし、毎回「いじめとはなにか」という初心者講座のようなものでは、進展は早急には望めません。
パネリストの生徒の一人が、「いじめについて勉強することが必要」といいましたが、その勉強すら不十分なのだと感じました。
課題は課題として残ったまま、さらに課題は増えていく一方です。
それが、いじめを軽く見ている根本原因です。
さらには、自分には関係ないという人がほとんどです。
今回も講演だけが目的としてきた人が半数でした。
アンケートの取り方、結果から見えることの分析、現状でのいじめの課題の掘り出しと徹底検証、課題に対して具体的に何をしていかなければならないか、いじめ解決には何が必要なのか、など具体的な検討をしていく必要があります。
さらに、これだけ大きな問題でありながら、多くの人はいじめ対策としてどんなことが行われているのか知りません。
知っている人も、それで足りていないことを深く追求することもないまま、水が流れるように終わっているのが現状です。
まだまだ、「啓発」段階にしか来ていないということです。
「いじめが悪いことだと知ってもらおう」「みんなでいっしょに考えよう」という段階で止まっています。
これまでの取り組みから出てきた課題を解決する段階まで至っていない、というのが私の見方です。
取り組み方の物足りなさを感じています。
今回もっとも残念だったことがパネリスト間でのパネルディスカッションがほとんどで会場の参加者間の意見交換ができなかったことです。
いじめに関して様々な考え方や意見、対応策があるにも関わらず、それが参加者の間で共有できないというのでは意味がありません。
今回ももっと意見交換をしたかったのですが、言いたいことが言えなかったことがとても悔しかったです。
また、アンケートを出すにしても、それが後日一部だけが「紹介」されて終わりです。
意見交換は個人的にやるしか方法はありません。
その後の意見を共有できる場の設定はありません。
アンケートの取り扱いがきちんと反映されているか、提案を受け付け、それがちゃんと実行に移されているのか疑問が残ります。
このように、いじめ問題を県民の課題として取り組む上での課題、欠陥が見えてきます。
これまでの取り組みではできていないこと、欠陥がそのまま放置されていることが問題です。
さらに、この「こども未来フォーラム(シンポジウム)」の企画、開催等についての業務が民間事業者等に委託されていることを知っている(一般)県民はいるのでしょうか?
委託業務の内容は、「いじめ問題に関する著名人の講演、各学校等で児童生徒が主体的に取り組んでいるいじめの未然防止に向けた取組の紹介、いじめ防止に関する缶バッジデザインコンクールの優秀作品の発表及び表彰式、パネルディスカッションを通して、いじめ問題への関心を高め、特に未然防止のために参加者ができることを考えるきっかけとする。」です。
そのための予算として、4,555,000円が計上されています。
本来ならこれは県教委が行う業務だと思いますが、民間事業者等に委託した理由も、どこの業者が担当したのかも分かりません。
これからやるべきことはたくさんありますが、3つだけ提案します。
・県民の声をもっと結集していくための情報発信、情報公開、多様な意見交換の場の設定
・いじめとは何か、なせ起こるのか、その本質に迫る学習会が必要
(形式的な学習だけではいじめはなくせない)
・課題を洗い出し、具体的な方策を早急に講じていくこと
こども未来フォーラム
http://www.pref.tottori.lg.jp/220978.htm

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