社会問題

原発事故の完全解決と被災地の復興とは何か?

投稿日:

東京地検は9月9日、東京電力福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷容疑などで告訴・告発された当時の東電幹部や菅直人元首相など政府関係者ら計42人について全員を不起訴とした。
事故を検証した国会事故調の報告書は、「大津波の可能性の指摘は事故前にもあり、事前に対策をたてるチャンスはあったのに東電や規制当局は対策を先送りしたとして”事故は人災だ”と断じた」にも関わらずだ。
不起訴となれば、原発事故について誰一人として刑事責任を問われないことになる。
結局、事故の責任全体がうやむやにされ、けじめがないままこの大きな人災被害を忘れらていくのではないか。
日本の司法は、今までにもこういうことを繰り返している。
多くの事件が発生する度に、責任者・責任問題を明らかにしないまま、けじめをつけるどころか被害者の声は遮断されている実態がある。
このニュース報道は、2つの問題があると考える。
1つ目は、一般の”普通の感覚”と司法の判断が大きく乖離している点だ。
明らかに人災である福島第1原発事故に関して、誰も責任を問われることがないのである。
これだけの被害と被災者が出ながらも、全く責任問題が発生しないとは、なんとおかしいことか!
被災地は復興の見通しもつかず、被災者は見捨てられているという見方は言い過ぎではない。
2つ目は、この不起訴について新聞紙上では東京五輪決定のニュースの陰に隠れ小さな記事でしか掲載されていない、テレビニュースでも短時間しか取り上げられていない点である。
確かに東京五輪開催は喜ばしいことであるが、一方で福島第1原発事故関連の情報がほとんど知らされていないというのはいかがなものか?
当然のごとく、被災者からは失望の声が上がっている。
「東電には怒りしか感じない。民事訴訟などでも訴え続けたい」と語気を強めている。
責任追及をしていかない限り、原発事故の完全解決と被災地の復興とはいえない。

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

-社会問題

執筆者:

関連記事

精神科医が発達障害者を増やしている

「精神科医が精神病患者をつくっている」 「精神科医が発達障害者を増やしている」 といわれます。 「障害者」は周りの人の無理解や社会的な障壁によって障害者にさせられています。 また、「発達障害の診断例」 …

今自分を生きることがみんな誰かのためになっている。本当に必要な防災グッズリストも

令和6年1月1日に「令和6年(2024年)能登半島地震」が発生しました。 今改めて災害への備えを再確認しています。 家具の配置と固定、避難ルート、避難場所の確認、避難時持ち出し品の準備、特に水と食料、 …

「メディアは正しい医療サービスを伝えてほしい」精神科医・斎藤環氏

昨日、ある方とひきこもり対策について話をしました。 まだまだ課題は多いですが、県としてひきこもり対策に本腰を入れ始めたことを評価しています。 それとは関係ありませんが、斎藤さんの記事は必読です。 「メ …

ブラック学校批判のビラまきで高校生が逮捕される!

学校生活の改善要求のビラまきをしていた高校生が「公務執行妨害」で逮捕された。 彼はいまだに拘留され続けています。 これが今日本でおきています。 こんな不当行為を許しては何も言えなくなります。何もできな …

コロナで大騒ぎしている「新型コロナ対策」の本当の目的ってなんだろう?

自分の命と大切な人の命を守るため、本当に大切な内容です。 今のような事態になったのは、「コロナ禍」という「コロナが要因」なのではなく、「コロナを要因にした」間違った対策とメディアの煽りが作り出した「コ …

スポンサーリンク

スポンサーリンク