「ぼくは数式で宇宙の美しさを伝えたい」クリスティン・バーネット著を読みました。
9歳で大学入学、相対性理論に取り組み、将来ノーベル賞候補とも言われる天才児ジェイク。
ジェイクの両親は、最初特別な支援の必要な子ども達の幼児教育を専門とする専門家や療法士に彼の教育をゆだねていた。しかし、その支援学校に通い始めると、それまで出来ていたこと話せていた単語が彼から消えていくことに母親は不安を覚えるようになった。
教育の専門家が推し進める「子供ができないことをやらせようとする教育」ではなく、「子供が興味のあるものをとことんやらせる」という教育方針に変えたことで、ジェイクの能力はどんどん開花していき、のちに彼はIQ170という高い知能を持っていることさえ判明した。
親は親で「専門家」や「専門医」のいうことを鵜呑みにして、子どもを「普通にさせよう」とする。「普通じゃない部分を治そう」とする。
そもそもこれが間違いです。
障害がどうのではなく「その子がどうなのか」が重要なんです。
その子が「その子らしく」あることが大切です。
もし、ジェイクの母親が専門家の勧める教育システムでジェイクを育てていたら、おそらくジェイクは何もできない、誰ともコミュニケーションの取れない少年として育っていたことでしょう。
2014年に出版された単行本が今月角川文庫で出ています。
『ワンダー 君は太陽』のように映画化されるのではという話もありますね。
「ぼくは数式で宇宙の美しさを伝えたい」内容と感想—子供に寄り添い可能性を伸ばすことについて考えた
知ってることなんて忘れよう ジェイコブ・バーネット
受け入れるだけの学びは、もういらない。
学ぶのをやめて自分で考え始めよう。
byジェイコブ・バーネット
彼は2歳の時に自閉症と診断された。
2~4歳の子どもがすべきことを全然していなかった。
そのために、彼は「特別支援のクラス」に入れられた。とても「特別」すぎて、彼が学ぶことは何もなかった。
決断したことがあった。それは、代数、三角法、他の中学の教科、高校で学ぶ数学、そして大学1年で習う微積分学を2週間で学ぶこと。彼は当時10歳だった。
アインシュタイン、ジョンソン、ニュートンはみんな、天才か?
それが彼らが特別だった理由なのか?
天才だったから、それぞれの発見をしたのか?
まったく違う! それが理由ではない。
彼らがしたすべてのことは、「学ぶことから考えること」へそして「創造することへ移行した」。
みんな何かしらに情熱を持っていて自分ではそれが何かを知っている。
だから、その分野を学ぶ代わりにその分野のことを考えてほしい。
その分野の生徒になる代わりにその分野に”なって”ほしい
「学ぶことを今すぐやめよう」 IQ170の13歳少年が語った、”天才”の条件