これまでは、学校とフリースクールは合い入れない関係にありましたが、子どもを中心に見ればそれは大人の立場上の都合でしかありません。
「子どもにとって大切なことは何か」という一点で考えれば自ずと答えは出てきます。
なにかというと出てくる「モデル事業」。
教育委員会や学校側からは「フリースクールの実態が見えにくい」という意見が出ていますが、「見ようとしていない」だけではないでしょうか。
「モデル事業」なんかしなくても、日ごろから関係者が子どもについて話し合いの場を持ったり、児童生徒の日ごろの情報交換をしたり、お互いに学校やフリースクールを訪問して生活の様子を見ることはできます。
現状のままでもお互いが実際に出向いたり話をしたりすることで、子どもにとっていい関係を作ることは可能です。
また、各地には不登校の親の会もあり定期的に集まって話し合いの場もありますので、それらの場に教育委員会や学校からも参加することもできます。
教育関係の研修会などでは、保護者の本音を聞く機会がほとんどありませんので、親の会はとてもいい機会になります。
このように、保護者、学校、教育委員会、フリースクールが子どもを中心に据えてお互いに協力体制を整えていくことは可能です。
鳥取県内にもフリースクールがありますが、積極的に保護者、学校、教育委員会をメンバーとした支援会議を定期的に行って情報を共有しながら子どもの教育に当たっているところもあります。
また、「フリースクール」という名はついていませんが、私塾などを開いて個人で熱心に子どもの学習や生活の支援を行っている人もあります。
すでに公的な学校だけでは個々のニーズに対応した多様な学び方をすることは不可能となっています。
だからこそ、フリースクールや私塾の存在意義があります。
保護者の中には学校に対して遠慮がある場合もあるので、教育委員会や学校側からの「子どもや保護者の実態を知る」ための行動がもっともっと必要だと思っていますし、同時に保護者から学校へ積極的にコンタクトを取っていくことも必要です。
まずは「子どもの理解」「不登校というものの本質の理解」。
そのうえで、関係者同士のつながりを深め、何ができるかを相談しながら進めていくことが大切です。
フリースクールがある自治体、5割超「連携なし」
フリースクールがある自治体の5割超が公的な機関との連携はない
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執筆者:azbooks