いじめが原因の子どもの自殺が増えていますが、「指導死」という教員の行き過ぎた指導による生徒の自殺も増えています。
このような痛ましいことが後を絶たないのは、学校での教育指導に大きな要因があることを知ってほしいです。
これを知った人は、この問題を他人事ととらえないで今学校で起こっていることに関心をもって自分のできる行動をしてほしいです。
「指導死」とは
1.一般に「指導」と考えられている教員の行為により、子どもが精神的あるいは肉体的に追い詰められ、自殺すること。
2.指導方法として妥当性を欠くと思われるものでも、学校で一般的に行われる行為であれば「指導」と捉える
(些細な行為による停学、連帯責任、長時間の事情聴取・事実確認など)。
3.自殺の原因が「指導そのもの」や「指導をきっかけとした」と想定できるもの
(指導から自殺までの時間が短い場合や、 他の要因を見いだすことがきわめて困難なもの)。
4.暴力を用いた指導が日本では少なくない。
本来「暴行・傷害」と考えるべきだが、これによる自殺を広義の「指導死」と捉える場合もある。
※「指導死」(出版社:高文研) 大貫 隆志 (著, 編集)より引用
「指導死」親の会の代表の大貫隆志さんがインタビューに答えておられます。
大貫さんのご次男の陵平(りょうへい)くん(13歳)は、2000年9月30日自宅マンション(10階)から飛び降り自殺しました。
徹底的な原因解明を望んだものの、学校や教育委員会から満足のいく報告結果をもらうことは出来なかったそうです。
学校が「教育的指導」とか「教育的配慮」とか「子どものためにいいと考えてやっていること」が子どもを苦しめていることに、どれだけの教員が気づいているでしょうか?
また、それがおかしいと疑問を持ちながら、「学校の指導だから」と何も言えない保護者にも問題意識を持ってほしいと思います。
以下、「指導死」より引用
自殺原因を被害者個人に求めることは、本質的な課題をみえにくくすることにつながります。
本質的な課題とは、いじめる側の問題です。
いじめる側のいじめ行為をいかに抑止するか、ここが重要です。
同じように、指導をきっかけ、あるいは原因として子供の自殺が存在するなら、指導のあり方を丁寧に検証する必要があります。
大貫さんのメッセージも教育関係者はもちろん、多くの人に読んでもらいたいです。
「聞いて覚えるのではなく、体験して自らに問い続けること」
http://npo-ghp.or.jp/request/lecturer_oonuki/
「指導死」親の会 大貫隆志氏インタビュー(1)
http://www.sports-parents-japan.com/interviewtop/17-1/