法律はできました。
しかし、法律ができただけでは、実行力が伴わなければ何も変わりません。
4月に施行された障害者差別解消法や障害者雇用政策に伴う合理的配慮も同様です。
私たちにできる最初の一歩は、まず知ること。
・何がどう変わったのか、
・どこに何があるのか、どんな人が対応してくれるのか
・どんな支援が必要で、どこで受けられるのか
・法を背景としてどんなことが利用できるのか、適切な配慮とは
・共に生きるために本当に大切なことは何か
それらを情報、知識として知ることからはじめ、「自分のできること」を「負担や無理なく」実行していくこと。
その上で、周囲に配慮や理解を求め、さまざまな機関と連携しそれらを利用していきましょう。
・障害は個人の問題ではなく社会の問題へ
・福祉、保健政策から機会均等政策へ
・父権主義から消費者(ユーザー)主義へ
・障害者のリハビリから社会側の環境改善へ
と、世の中は変わりつつあります。
法律を実行するには、私たち一人ひとりの行動にかかっています。
当事者や関係者が動くことによって、法律の意義や周りの人の理解も環境改善も世の中に広がっていきます。
「障害者福祉」というのは、障害者がいかに社会に参画して幸せな一生を生きるのかということですが、それは「障害者」のためだけでなく、みんなが幸せな生き方をすることにつながります。
誰もが「自分らしく」生きていくこと、自己実現できる社会構築のために様々な人たちが連携を始めています。
昨日の障害者雇用セミナーでも参考になる話が聞けましたが、中でも「障害者トライアル雇用制度」に注目しました。
「障害者トライアル雇用」は求職者だけでなく、事業主にもメリットがあります。
求職者にとっては「どの程度、サポートなしで仕事ができるかわからない」「定期的に通勤できるかわからない」という場合でも試行期間で把握することができ、事業主側にとっては、「職場で必要な配慮がわからない」「障害者雇用の管理ノウハウがない」「適合する職域開発が不足」などの場合に役立ちます。
つまり、求職者にとっては「自分に合った働き方」が見つかり、事業主にとっては、試行期間中で求職者の特性に合った対応方法が分かり、彼らの強みを活かした仕事をすることで会社に貢献してもらえます。
詳しいことは各地のハローワークをお訪ねください。
これまでハローワークって、就職先を探すのが目的だと思っていて敷居が高かったのですが、丁寧な相談や求職者に対してきめ細かな対応をしています。
発達障害の診断や障害手帳を受けてない、いわゆる「グレーゾーン」、障害を開示したくないという人、精神疾患の診断は受けていないけどひきこもり傾向のある人も気軽に相談に行ってみるといいと思います。
10月12日(水)13:30から倉吉未来中心で「障害者就職面接会」があります。
個々の強みを活かした雇用という意味では事業主にもメリットのある会ですから、求職者はもちろん、多くの事業主の方にも参加してほしいです。
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執筆者:azbooks