教育

「コロナ効果」による学校改革が全国に、世界の学校に拡がっている

投稿日:2020年4月18日 更新日:


今年は学びの改革元年、学びのスタイルの自由化が広がっていくにも書きましたが、コロナ効果が全国の学校、世界の学校に拡がっています。
これまで学校でいかに無駄なこと、意味のないことをしてきたのか、コロナが気づかせてくれています。
学校行事やPTA活動を縮小するよいになっていますが、今年一年間でどんどん無駄で無意味な活動を減らしていけばいいと思います。
これまで教員の働き方改革が何度も検討されましたが、仕事が減るどころか教員の仕事はどんどん増えていく一方です。仕事の精選も毎年のように言われていますが、これも一向に進んでいません。
学校に行くことって、いったい何だったのか、学校の存在意義って何だったのでしょうか。
教員の仕事っていったいなんだったのでしょうか。
「コロナ効果」によってそれらを見直し、学校改革が一気に進んでいくかもしれません。
もしかしたら、学校はなくてもいいのではないかと思います。
これも「コロナ効果」のひとつですが、学力テストは廃止にした方がいいが、今年に限っては実施した方がいいです。

学校の儀式ってなんのためにしているのか?

学校の始業式って、こうまでしてしなければいけないのでしょうか?
さらに、これに異議を唱える教員はいなかったのでしょうか。
こういう世界で日本の子どもたちは教育を受けています。
新型コロナウイルスの影響で「オンライン始業式」に 三重・鈴鹿市(NNNニュース)
2020年度1学期 オンライン始業式を行いました
これはコロナ感染拡大のための対応なんでしょうが、子どもたちを「3密」に閉じ込めての始業式、今年度は校庭など屋外で実施した学校が多いですが、こうまでしてやらないといけないことなのでしょうか。
学校って、こうやって「形」にこだわっているんだとつくづく感じます。
そもそも、始業式って何が目的なんでしょうか?
そして、授業の前後の「起立、例、着席」もそう。軍隊で軍人になるための儀式なのでしょうか?
日本人の礼儀正しさを教えるためなのでしょうか?
まったく意味のないことが行われていることに疑問を持たないことが不思議だと思いませんか。
このような光景が当たり前に見られる、何の疑問も感じないでいることに、つくづく学校っておかしなところなんだなあって思います。
鳥取市の若葉台小では感染防止のため屋外の中庭で始業式が行われ、児童が間隔を開けて並んだ光景が新聞に掲載されました。
中庭で始業式 コロナ禍、県内学校新学期スタート

家庭学習の内容を改めて学校で教える必要はない

萩生田文部科学大臣が「家庭学習の内容を改めて学校で教える必要はない」と発表しました。
要件としては、家庭学習が指導計画の中に位置づけられ、教師が学習状況や成果を適切に把握することなので、「教科書でこんな勉強したよ」って学校に報告したらいいってことになります。
学校に行かなくても家で勉強したらいいってことですね。

各地で臨時休校が長期化し学習の遅れが懸念される中、萩生田文部科学大臣は特例として、一定の要件のもとで行われた家庭学習の内容を改めて学校で教える必要はないと通知したことを明らかにしました。
学習指導は、教師が児童・生徒に対面して行う事が原則となっていますが、萩生田文部科学大臣が記者会見で明らかにした文部科学省が全国の教育委員会などに通知した内容によりますと、特例として、一定の要件のもとで行われた家庭学習の内容を改めて学校で対面で教える必要はないなどとしています。

臨時休校 家庭学習内容「改めて学校で教える必要なし」文科省
インターネットを通じた授業でも、著作権者の許可なく自由に著作物を利用できるようにするため、文化庁が新制度の運用を月内に始める方針を固めたことが分かりました。
オンライン授業で教科書の一部を映したり、予習用に参考資料をメールで事前送信したりすることが可能になるということです。
つまり、学校に行かなくてもオンラインで教科書を使うことも可能になるということです。
この度の休校で教科書を渡してもらえない学校もあるようですが、オンラインで見ることができれば、教科書すら必要なくなります。
ネット授業も著作物の利用自由に
ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学などが「全ての授業をオンラインに移行する」ことを決定したそうです。
日本でもオンライン授業をすることが決まっている大学もあります。
今の段階ではコロナ感染拡大予防のための期間限定の対応ですが、このトライアルが通常時においても続いていくようになるといいと思います。
学校に通学することが当たり前でなくなる日も近いと思います。
大学、オンライン授業に移行次々と 時間確保へ工夫
全米の学校・大学でオンライン授業に移行、体育や音楽まで。課題は低学年やWi-fi環境

全米中の学校がインターネットを利用した自宅学習に一斉に切り替えるという教育史上まれに見る大変革を迫られた。
調査会社ギャラップによると、学校が提供するオンライン遠隔教育で子供が学習していると答えた親は、4月第1週で既に83%に達している。高校から小学校まで、教師と生徒はオンラインで授業や課題のやりとりをするようになった。
いつまで閉鎖が続くかは分からないが、コロナウイルスを機にアメリカの学校教育が変わる、特にデジタル化が加速することは間違いない。

コロナ禍におけるアメリカ義務教育の変化~デジタル化が急加速~

生徒自らが自分の命を自分で守る行動を実行

茨城県では、新型コロナウイルスの渦中にある中、学校が実施されているため、高校生がストライキを起こしました。
学校の無意味な行事や儀式になんの疑問も持たない大人や教員がいる一方で、生徒自らが感染拡大防止措置のための休校を要求しています。
生徒たちは、一部地域の休校措置では県内の教育格差を生むことを指摘した上で、感染者が出ていない地域でも早急な感染拡大防止措置を取る必要があると訴えています。
また、マスクが十分に確保されるまでの間、オンラインでの学習システムなどを活用した仕組みの構築・実施をすることで、茨城県内の全県立高を臨時休校するよう求めています。
茨城県教育委員会の担当者は、「県の方向性に変更はないが、生徒の意見は受け止めたい。連絡があれば、県としての考えを丁寧に説明したい」と回答しています。
なお、新型コロナウイルス感染症予防のために学校に登校しない場合については、欠席扱いとはなりません。
新型コロナウイルスの感染を懸念 高校生たちが休校求めストライキ
このように、教育の自由化がどんどん加速しています。
これまで教員の働き方改革が何度も検討されましたが、仕事が減るどころか教員の仕事はどんどん増えていく一方です。
それも一気に縮小されていく一年になりそうです。
教員の仕事にも大きな変革が必要になる一年になるので、教員のやりがい感が増すことにもなると思います。

今こそ「教育維新」実現の時です

不登校はイノベーションのはじまり「教育維新」はもう始まっているにも書きましたが、不登校の子どもたちが今までになかった教育の形を創り始めています。彼らはただ単に新しくするのではなく、これまでの常識が変わるほど社会を大きく動かす価値観の変化や技術革新や新たな概念を創り出していくのです。
彼らは、これまでに国も文科省も誰もできなかった「教育維新」をやろうとしています。
「教育維新」はもうすでに日本各地で始まっています。
学校に行く行かないは関係なくなる。学び本来の形が学校に変革を導き、確実にそれがスタンダードになっていきます。
その結果、学ぶことの面白さがようやく認識されると思います。学校教育の在り方そのものが見直されると思います。
学校に通学することが当たり前でなくなる日も近いと思います。

なぜ学校というところに行くのか?

多分、多くの人たち、子どもも大人も含めて「なぜ学校に行くのか?」なんて考えたことはないと思います。
子どもはなぜ学校に行くのか?行かされているのか?にも書きましたが、その理由は「そうするもんだから、行かないという選択肢も考えない」のです。
「学びたい」から学校へ行く、それが本来の学びの姿だと思います。学び方は人それぞれだし、いつでもどこでも可能です。
それでしか、学ぶ事の楽しさにはつながりません。やらされている勉強では学ぶ楽しさを感じることはできません。
なので、義務教育期間についても、子どもが自分で選択する権利があるのですから、学びたいことを学びたい場所でやればいいと思います。
それは必ずしも教科書の内容でなくてもいいです。ただ、教科書は見通しが持てるし、系統的に作られているので効率はいいです。教員も教科書を使えばいいので楽です。
とはいっても、学校は要らないのではなく、そして、学校は学校の役割があります。小中学校が「義務教育」になっている意味もあります。
しかし、現実として学校はあまりにも縛りがきついです。理不尽な校則や意味のない儀式や行事が多すぎます。そして、肝心な授業も退屈で面白くない、さらにテストによって評価が決まり序列化される。それらをバッサリ切ってシンプルにしたらいいです。学校は午前中だけにする。そして午後は子どもも教員も自分の学び、自己研修をするというのもいいと思います。
ここに、教員の多忙化を解消するために何が必要か? と具体的な10個の提言を書いています。
教員の多忙化を解消することは今すぐできることばかりです。
そして、学校にはもっと自由に行き来できたらいいと思います。学校には行きたいときに行き、学校以外の所に行ったり教員以外の人たちに学んだり、子どものニーズに応じて学ぶことはいくらでもできます。
「自分はそうする」「学校は必要に応じて利用する」と決めたらいいだけのことです。今すぐにでも可能です。
「不登校」と呼ばれている子どもたちは、何十年も前からすでにそういう選択をしているのです。
特にこの度のコロナ禍によっ多くの人がて気づかされたと思います。
人間は人の間で暮らし、地球という中で生きているのですから。

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