教育

学校へ行けない人はなぜ増えた?20年間変わらない「孤立感」

投稿日:

解決されるべきは「不登校をした本人」ではなく「不登校で孤立感を感じざるを得ない社会」の側。
そのためには「学校からの非常口」が整備されるべき。
「不登校をした人の生きてきた姿」や「学校の非常口から出てどうなったのか」を伝えることが大切。
文科省や教育委員会は不登校の要因を「本人の理由」としている割合が多いですが、この分析も間違っています。
不登校を増やしているのは学校制度の欠陥や子どもへの不適切な対応など、学校環境や社会環境が要因です。
そこを改善していかない限り、学校へ行けない、行かない子どもは増え続けます。
私たち大人がすべきことは、子どもたちが安心して楽しく過ごせる環境作りです。
不登校の問題は「本人の問題」ではなく「学校の問題」にも書きましたが、「不登校は本人に理由がある」という「決めつけ」もまた間違いです。
「学校はみんなが行くところだ」「子どもは学校に行かなければならない」という考え方は間違いです。
これは決して学校を否定しているのではありません。
学校にも学校制度にも限界があること、教員のできることにも限界があるために、今の学校だけですべての子どもを受け入れることは不可能なんです。
学校が合わない子どもたちが行く場所を選べない、行く場所がないことが問題なのです。
学校がダメ、教員がダメというのではなく、学校も教員も選べない制度が問題なのです。
不登校を選んだことに是も非もない 選ぶ権利は子ども本人にある
暴れている子どもに対して上から抑えつけるようにして怒る。
これは完全に間違った対応、その場限りの一時しのぎです。
この一時しのぎが「枠にはめよう」「みんなと同じにさせよう」ということが目的になっているのではないでしょうか。
しかし、このような事例は少なくないと思います。
なぜ暴れるのか、暴れるしかないのかの理解がない、その背景を理解しようとしないで抑えつけることを繰り返していたのでは、何の解決にもならないどころか悪化する一方です。
その子の背景を理解したうえでの心理的なアプローチが必要です。
さらに、いじめ被害者が二重三重に辛い思いをしている現状は今もまったく変わっていません。
学校へ行けない人はなぜ増えた? 不登校の歴史20年間をふり返る

不登校が増え続ける理由

・友人や教員との関係で学校はとにかくトラブルがなかったごとく対応する
・細かく厳しい「管理校則」対児童生徒、対教員への管理強化
・教員に特有の恐怖心がある
・発達障害やHSCが「子どもを選り分けるラベリング」になる
・教員も被害者になりうる
・学校がかわる前に社会がかわっていく

学校には本人に行く理由があれば行きます

学校には本人に行く理由があれば行きます。行く理由がなければ行きません。
その理由は一人ひとり違います。
それが主体的な行動です。
学校に行くからいいとか、行かないから悪いとか、そういうことではありません。いい悪いと判定することではありません。本人の選んだ方向が違うだけです。
だから、それで判断することは間違いです。
でも、そういう間違った考え方をしている人は多いです。
「自らよりよく生きる」とはどういうことか、よく考えてほしいです。
現状では、教員が「学校に来なくてもいいんだよ」と言うと責任放棄のようにとらえられてしまいますが、そう言えるような行政の支援が生まれて、社会の認識を変えていく必要がある。
子供が減っているのに不登校がなぜ増えるのか 中沢 良平
「不登校はなぜ増えた?」のミスリード勝沼 悠
不登校を考える  なぜ九十年代に不登校が急増したのか

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク

-教育

執筆者:

関連記事

スマホやタブレットを授業中に使ってもいいよというだけでOK

タブレット型端末は、PCに近い機能を持つだけでなく、画面に直接触って手書き感覚で操作できるなどのメリットを持つことから、急速に普及しています。 しかし、学校でのタブレット型端末の活用となるとまだまだで …

鳥取県内の3中学校校内にサポート教室を試験設置へ

2018年度の鳥取県の中学校の不登校生徒数は486人 相談室・保健室には登校できるが教室には入れない生徒は117人 この他に公設の支援センターや民間のフリースクールに行っている生徒がいる。 そして、残 …

麻布、開成、難関中学の入試問題が教えてくれる「学力」の本当の意味

麻布、開成、武蔵、灘など難関中学の入試といえばどんな内容をイメージしますか? 実際に見てみると確かに手も付けられないくらいの難問ばかりです。 しかし、中には結構興味のある問題もあります。 学校から与え …

日本の国語・算数・数学教育の問題点をズバリ言います!

そもそも算数・数学って何なのか? 国語教育で身につけるべき力とは何なのか? なぜ、日本の学校では算数・数学・国語嫌いの子どもを産んでいるのか? 多くの学校では、そこまで考えてカリキュラムを作ってはいま …

広がるブラック部活 これはもはや「教育」とはいえません

もうこれは「指導」とはいえません。 今の学校の部活って、教育の一環の場ではなくなっている。 指導力のない教員が子どもの個人攻撃で追い込む部活。 部活を辞めるのは、続けるよりも怖い。 これは、中高だけで …

スポンサーリンク

スポンサーリンク
21世紀の松下村塾 教育相談無料