文部科学省が26日に結果を公表した2016年度の問題行動・不登校調査で「小学生暴力最多10年で6倍 感情抑えられず」とあります。
この結果を見て、「ああ、最近の子どもは大変だあ。」と思っている大人は多いと思います。
学校現場からは
「感情を抑える力やコミュニケーション能力が低下しているため」トラブルが急増している。
「感情をコントロールできず、言葉よりも先に手が出てしまう」児童が増えた。
という分析だという。
これって、子どもだけに原因があるというのは間違っていると思う。
「そういう状態」にさせたのは、大人が作り上げた環境に当てはめようとしているからじゃないの?
大人が勝手に決めた枠の中に閉じ込めようとしてきた「結果」として出てきてるんじゃないの?
大人の求めてる「いい子」って「落ち着いて、みんなと同じ行動ができて、協調性のある子ども」ですか?
そんな子ども像を目指していることって、変だと思うけどなあ。
コミュニケーション能力というのは、人間関係の中で発達するものだけど、大人の都合のいいコミュニケーション能力を求めてきた結果だという認識が必要です。
いじめにしても不登校にしても、必然的にそうなるような環境を作っているのは大人じゃないの。
「だから、どうするの?」って議論と行動が、私たち大人に問われているんですよ。
子ども時代に最も大切なことは、自由遊び、自由行動。自分で考えて自分でやってみること。大人が作った枠の中でコントロールしていては自己判断力も自己制御力も自己決定力もつかない。失敗をたくさんしないと他人の気持ちも分からない。そんな体験をさせないまま「無難な」規定のレールに乗せて大人の都合のいいルールに従わせているから「感情を抑える力やコミュニケーション能力が低下している」んですよ。
家庭でも学校でも子どもをコントロールすることが目的になっている。
子どもはもっとわがままになっていい。好きなことを思いっきりしたらいい。
そうしたら、自己判断能力も自己コントロール能力も伸びる。
こうなっているのは大人たちが子どもを信用していない。子どもが失敗経験をすることを恐れている。学校の校則だってそう。生徒を信じていない、校則を決めないとどうなってしまうか怖いから縛っているだけでしょ。
試しに校則なんかなくしたらどうなるかやってみたらいい。
子どもは自分で考えて自分で行動しますよ。
そのときに重要なことは「大人のものさし」で一方的に評価しないこと。
そんな勝手な大人ばかりいるから、子どもたちも真似しちゃってるんですよ。
それを改善しなくて、子どものせいにするのは間違ってるよ。
この背景にはいろいろな要因があると思いますが、社会全体で生きづらくなっていることが最も大きいと思います。
大人が楽しく生きていない、我慢することが求められる社会の中で、子どもたちが自分の中に不満をいっぱい溜め込んでいる、心に不安を抱えている。
それが爆発すると、「なんてわがままなの!」っていわれる。
さらに、「がまんが足りない!」と追い込まれる。
これじゃあ、たまったもんじゃないですよ。
文科省 小学生暴力最多10年で6倍 感情抑えられず
「小学生暴力最多10年で6倍 感情抑えられない」って、子どもはたまったもんじゃない!
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執筆者:azbooks