教育

全国学力テストの結果は地域差ではなく、親の経済力に比例している

投稿日:2017年8月29日 更新日:

文部科学省は8月28日、平成29年度(2017年度)の全国的な学力調査「全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)」の結果を公開しました。
鳥取県教委の記者会見では、「これから詳細に分析し、改善を図る。2学期に職員研修会を実施し学力の向上をめざす。」といっています。
たかが学力テストのために?これで、ますます学校現場の負担は増えていきます。
意味のない職員研修会のために、お金と時間を使うだけ無駄です。
県別に平均点を出して、それだけ見ていたのではダメ。
さらに、たかが学力テストだけで子どもの「学力」を測定していることが大間違い。
まったくお粗末としかいいようがない!
この分析も各地の県教委の分析も建前論です。
事前にテスト対策をしたから結果がよかっただけのことですよ。
たかが2~3点の差があるだけでこんなに大騒ぎすることじゃない!
さらに、このテストの上位県の大学進学率はどうか知っていますか?
都道府県別の比較をして、何の意味があるのか?
だから、なんなん?
あほくさっ。
教育予算の無駄遣いです。

県や学校別の平均点ではなく、個々の実態に目を向けるべき

学力テストの結果は地域差ではなく、親の経済力に比例しています。
高収入の家庭ほどテストの点数は高く、大学進学率も高い。収入が低い家庭ほどテストの点数は低く、大学進学率も低い。
これがテストの結果であることは、何年も前からいわれていることです。
つまり、収入格差が学力格差を生み、教育の機会を奪っています。
そこにメスを入れないで、目先の点数を上げることだけやっても意味がありません。
勉強したいという意欲が高くても家庭の事情で進学できない子への施策、経済格差への具体的な取り組みが求められます。
学校の平均点を上げるために、受ける前に児童生徒の選別を行っているところもあると聞いています。
さらに、テストの点が高い子は学校以外の学習塾でテスト対策の勉強をしています。
経済力のある家庭の子は勉強する機会が与えられ、そうじゃない子は学ぶ機会まで奪われています。
県や学校別の平均点ではなく、個々の実態に目を向けるべきだと思います。
学力テストの点数を上げることだけなら、簡単なことです。
全国学力テストH29年度調査結果公開、秋田・石川・福井の好成績目立つ
平成29年度全国学力・学習状況調査鳥取県の概要

全国学力テストで上位の3県の大学進学率は全国平均以下

全国学力テストで上位の3県の大学進学率は、秋田38位、福井11位、石川15位。
「全国トップの教育県秋田」などといわれていますが、大学進学率は平均以下。
大学進学率は最低賃金や家賃と正の相関が高く、農業就業人口と負の相関が高い。
最低賃金や家賃が高く農業就業者が少ない都市部で大学進学率が高い。
つまり、「テストの点数は地域差ではなく経済格差によって決まる」ということです。
ちなみに、どうでもいいけど鳥取県は学力テストは28位、大学進学率は42位という結果です。
大学進学率都道府県別ランキング
全国学力テスト小学生正答率都道府県別ランキング
全国学力テスト中学生正答率都道府県別ランキング

偉人、天才はテストの点数はダメだったし学校へも行っていなかった

偉人、天才といわれている人の多くは、学校の成績はよくなかった。
学校すら行っていない人も多い。
彼らは学校をひどく嫌っていました。
それは、学校の勉強が義務であり、束縛され、退屈だったからです。
学校の受動的な勉強は彼らにとっては何の魅力もなく、これっぽっちも役に立たなかったのです。

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