教育

合理的配慮を要請するときに誰にどこにどのように伝えていったらいいの?

投稿日:2016年3月11日 更新日:

いよいよ新学期から「障害者差別解消法」に基づく「合理的配慮」が学校にも義務付けられます。
それに向けての広報活動や研修会など、教育行政の取り組みもはじまっていますが、実際に合理的配慮を要請するときに、誰にどこにどのように伝えていったらいいのか分からない保護者の方は多いです。
合理的配慮というとPCやタブレットなどのツールの導入など、学習環境の整備をイメージする人もありますが、もちろんそれだけではありません。
それぞれの子どもの実態に応じて、学校での授業中や生活の場面ではさまざまな配慮が求められます。
合理的配慮というと何か特別なことをお願いすると考えるのではなく、普通に「その子に合った取り組みやすいやりかた」を保護者と学校とが考えていくことなのです。
私は制度や環境整備はもちろんのこと、世間の差別的な見方や間違った慣習などの「社会的障壁の除去」も大変重要なことになると考えています。
社会的障壁の除去によって、「障害」が「障害」でなくなるのです。
また、合理的配慮は障害者差別禁止法に基づくものですが、特別支援教育は診断が必須条件ではありません。
診断がなくても、必要と判断されれば保護者が要請して合理的配慮を受けることは可能です。
合理的配慮は、配慮を必要とする子ども本人と周りの環境によっても変わってきます。
具体的にはどのような配慮が必要になるのかは、子ども個々の特性や困っていること、学校生活での場面や環境によっても異なりますので、本人と保護者、学校関係者など周りの人々との相談と対話を進めていきながら、一人ひとりに合わせた配慮を考え、具体的な対応をしていくことが大切になります。
「合理的配慮を要請するときに誰にどこにどのように伝えていったらいいの?」という場合に、「合理的配慮ハンドブック」(PDF)が便利です。
これには合理的配慮を理解し、子どもたちが学校で学びやすくするための工夫を考えるために、学校との相談・話し合いをしていくための手順や配慮の具体例が載っています。
ハンドブック内容
・合理的配慮って何?
・合理的配慮の具体例
・こんな時どうする?
・合理的配慮相談ガイド
・合理的配慮相談シート
こちらには「合理的配慮を具体的にお願いするためのステップ」が整理してまとめてありますので、参考になります。
合理的配慮を具体的にお願いするためのステップ
4月というのは学校が最も忙しい時期ですが、新学期は早めに担任との話し合いの時間を作った方がいいです。
明日から春休みなので、その間に時間を作るのもいいです。
新学期は新しい先生との出会いの季節! 合理的配慮を頼むポイント、 先生との関係性づくりのコツって?

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