鳥取県では通常通り新学期が始まって1週間経ちました。
「通常通り」ではないですね。「例年通りではない」+「新学習指導要領」+「コロナ対策」があります。
児童生徒への感染予防だけでなく、同時に教職員への対策にも気をつかいながらの学校生活が始まっています。
文科省や教委は感染予防の徹底を通知しましたが、実際の学校現場の状態を知っているのでしょうか。
感染症対策をしっかりやったとしても、不安は常につきまといます。私は無茶な要求をしているとしか思えません。
教委からどの程度の物的な配給や人的な派遣対応がされているのか分かりませんが、その通知が現場への丸投げに近い形なため、先生方は限りある人員と時間の中で懸命にがんばっています。危機意識の高い教員ほど精神的にきついです。
そんな状況で迎えたこの新学期、児童生徒のために奮闘しているのには本当に頭が下がる思いです。
学校というところは4月はとにかく忙しい時期です。
子どもたちも新しい環境で調子を崩しやすい時期ですが、教員も新しい環境の中でのスタートで、決めなければならないこと、やらなければならないことが山積みで、いくら時間があっても足りません。
私も現職のころはそうでしたが、その疲労感は半端ないです。やることは期限内にこなさなければならないので、超過勤務は当たり前、土日も関係なく出勤している先生方も少なくないと思います。
その業務をこなしながら、入学式等の行事の調整、変更、年間指導計画や行事予定、授業の進度、カリキュラムの組みなおし、さらに新学習指導要領に基づいた指導計画と評価の観点作成など、さらにコロナ対策で制限される中で毎日の授業を進めていかなければなりません。
そして、変更した予定がその日になって変わることもあり、そのたびにまた対応の仕方を変えなければなりません。
今年は例年よりも長かった休み明けでもあり、感染拡大地域から転校してきた児童生徒への対応、県外から赴任した教職員の待機へのサポート、新任教員への指導とフォローも必要です。
特に今年度は身体的な疲労と精神的な不安感はこれまで以上に大きく、心身の体調を崩す教員が増えるのではないかと想像します。
これまで私たちがいかに学校に負担をかけてきたか、学校頼りだったのかを本気で見直す必要があります。
これまでも「教員の働き方改革」が言葉だけで叫ばれて来ましたが、その中身は一向に進んでいません。それどころか教員の仕事量は増える一方で、それも現場に丸投げ、現場任せです。「教員の働き方増大化」が進んでいます。
学校というところは少々の熱が出たり体調不良を感じてもなかなか休むことができません。教職員が壊れてしまってからでは手遅れです。
現場は本当に大変だと思います。
この調査でもわかるように、学校の再開に賛成の教員は1%ほどです。
文科省や教委は現場の声を聞かないで再開したのでしょう。
実際はどうだったのか分かりませんが。
もう例年通り、通常通りは無理なので、今できることだけをするしかないと思います。
多分、例年に比べて報告書などの作成も増えているのではないかと思います。
ここしばらくの動きを見ても、なんだか例年以上に学校に対する要求や負担が増えているように感じます。
文科省もいろいろ考えているようですが、無駄なことも多いのでこの機に思い切って削れることは削っていったらいいと思います。
教員本来の仕事である教材研究、教材作成、授業とその準備に専念できるようにすべきだと思います。
教員でなくてもできる作業はその他の人員で賄う配置が絶対に必要です。
決して無理しないように、お疲れを出されないようにしてください。
どうぞ先生方もご自愛されて自身の健康管理にも十分気をつけてください。
学校というところは「密」だらけ「密」を回避することは不可能です!
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執筆者:azbooks