私は教員をしていたときから「不登校の親の会」に参加していました。
今から17~18年くらい前にあるお母さんから言われたことがあります。
「先生にもこんな考え(学校に行かなくてもいい)の人がいるんですね。」
そのときに私はこう言っていました。
「学校は行かなくても大丈夫です。学校に行くのが辛いなら行かなくてもいいです。」
当時はまだまだ「不登校」に対する理解はありません。ましてや学校現場では「どうにかして学校に戻そう」ということしかやっていませんでした。未だにそうですが、当時はもっと学校からの復帰圧力が強かったので、現職の教員が「学校に行かなくてもいい」なんて言えませんでしたから、そのお母さんの驚いた、そして嬉しそうな安心したような表情は今も忘れません。
そのときに、私は「ここには自分を受け入れてくれる人たちがいる」と強く感じました。とても居心地のよさを感じました。
学校では「子どもを学校に戻すことがほんとにいいのでしょうか?」と提案しても取り上げられることはなく、「学校に来させるにはどうするか」ばかり話し合っていました。そして学校長からは担任していた子どもについて「学校に来させなさい」という指導ばかりされました。「学校に来なくていい」なんて学校内では口が避けても言えませんでしたから。
親御さんとは本音で話ができるし、自分の思いをしっかり受け止めてもらえるので、毎月の親の会に行くのがとても楽しみになりました。
今は文科省や教育委員会の方針も変わってきて「不登校は問題行動ではない」「学校復帰だけをめざさない」という考え方に変わっています。学校の先生方も堂々と「学校には無理して来なくていい」と言っていいです。
しかし、まだまだたったこれだけのことを受け入れられない人が、大人にも子どもにも多すぎだと思います。
だから、私はこれからも本音で話ができる親の会に参加していきます。
今月も鳥取県内各地で毎週親の会がありますのでお近くの会に行ってみてはどうでしょうか。
保護者の方だけでなく、先生方も参加してみると「不登校」についての考え方が変わると思います。