いじめを止められないどころか、蔓延させる要因は学校内部にある。
おもな要因はは、この3つ。
・子どもを地域社会から遮断した閉鎖空間に強制的に閉じこめている。
・学校からどこへも逃げることができない。
・空気を読むことを強要され、強制的に「仲良しのふり」をさせる生活環境。
この3つを解放しない限り、いじめはなくならない。
「いじめ対策」もこの3つの本質を無視して行っていて、まさに「ごっこ」で終わっている。
要は、「学校の在り方そのもの」がいじめをエスカレートする「舞台」になっているということです。
さらに、いじめ被害児童の心の傷をさらにえぐる、いじめ第三者委員会の構成メンバーが大問題。
学校で発生した事案で設置される第三者委員会は、「内輪」だけで構成された学校や教委にとって「都合のいい」メンバーで構成されている。
学校側のいじめへの対処に問題があり、学校の隠蔽体質が原因だ。まさに閉鎖空間で空気を読める仲間内の関係者だけで構成されたメンバーが都合のいい報告書を作るためにできた会だ。
学校側が真摯にいじめと向き合って適切な対処をしていれば、被害者側が長期間苦しむこともなかった。
このままでは、いじめの被害者と保護者はいじめた加害者だけでなく、学校や教育委員会、さらには第三者委員会とも闘わなくてはならないのです。
加害者、被害者に対するその場の対処も必要ですが、学校環境の根本的な改善をしなくては、いじめは永久になくなりません。
学校のシステムにいじめを生む構造がある。
縦の関係が作られるシステムや成果優先の評価、閉塞された狭い空間で競争を強制させられる教員間の関係、教員と生徒、生徒と生徒の関係性。
そこにメスを入れる必要があります。
今回のケースは、あまりにも学校の対処が悪すぎます。
このようなシステムの欠陥の中で「いじめはどこでも起こる」という認識がありながら、教育関係者の「いじめは見て見ぬ振りをする」「いじめはなかったことにする」という逃げや隠蔽体質、「いじめはなくせない」という諦めがますますいじめを増やしているのです。
生徒間での加害者、被害者という関係の奥に両者を作り出す存在があることを強く意識する必要があります。
そして、評論家もいじめをなくすことはできないことを付け加えておきます。
「小4女児のいじめ訴え、担任が放置し不登校に 大津」
いじめ被害児童の心の傷をさらにえぐる「第三者委員会」の存在
いじめの被害者は加害者だけでなく、学校や教育委員会、第三者委員会とも闘っている
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執筆者:azbooks