健康

大阪大学元総長 平野俊夫氏「なぜCOVID-19はこれほど恐れられているか?」

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大阪大学元総長・平野教授によるコロナウイルスの解説です。
「インフルエンザでさえ毎年60万人の人が世界で死亡しているのに、なぜ新型コロナウイルス感染症は恐れられているのか?
季節性インフルエンザとなにが異なるのか?」
この平野教授の解説は、信頼できる情報分析と対応策だと思います。
私は今の状況を見る限り、「正しく恐れる」というのがベストだと思っています。
そのためにできることは「人との接触を極力避ける」ことです。
私も2月当初には甘く考えていましたが、これまでの経過といろいろな情報を見聞きすると、どうもそうではないようです。今日本ではまだまだ序の口だといえます。
決してコロナを甘くみてはいけないと思うようになりました。
感染は避けるのが難しいウイルスですが、だからこそ絶対に対策が必要です。
自分もかからないこと、そして他人にうつさないことが重要です。

本当は1万m競争、あるいはフルマラソンなのに100m競争のように全力疾走をすると、フルマラソンはもちろん1万m競争も完走不可能です。COVID-19との戦いは100m競争(水際作戦は100m競争です)ではなく、パンデミックになった現時点では、1万m競争、あるいはフルマラソンであることを認識する必要性があります。ペース配分を十分に考えて走る(対策を立てる)必要があると思います。
まず、心理的な側面があります。季節性インフルエンザはワクチンと治療薬がありますが、新型コロナウイルスに対してはワクチンも治療薬もありません。人は、自分でコントロールできないことに対しては漠然と不安を抱きます。しかし、単に心理的な側面だけではなく、もっと重大な客観的な事実があります。

なぜCOVID-19はこれほど恐れられているか?〜過度に恐れる必要はないが、決して敵を甘くみてはいけない!(前)

結論
1:何もせずに放置すると終息するまでに、日本では最悪、70万人から250万人、世界では1.9億人が死亡する。
2:ワクチン開発は終息を早めるための要だが、開発に少なくても2、3年あるいはそれ以上かかる。
3:治療薬の開発により死亡者の数を減らすことができるが、新しく治療薬を開発するためには5~10年はかかる。
4:今後、終息までに1~2年はかかるので、長期戦(1万m競争)と考えて心の準備や日常生活を可能な限り正常に続ける工夫、そして仕事も可能な限り正常な活動ができる工夫をしていかなければならない。 
5:個人的には、感染防御に努める。まずは丁寧な手洗いを頻繁に行う。(可能な限り石鹸で)。
6:以下の3条件を避ける。「密閉空間(換気をする)」「近距離での会話」「手の届く距離に多くの人がいる」。
7:このウイルスは細胞膜が脂質でできているので界面活性剤(石鹸)で簡単に破壊される。手洗いを頻繁に行えば感染するリスクを限りなくゼロにできる。
8:日頃の生活において睡眠を十分にとるとともに、過労を防ぎ、栄養価の高い食事に心がけて免疫力を十分に維持することを心がける。
9:幼児や若い人でも重症者や死亡者が出ているので安心はできない。いったん重症になれば人工心肺を装着しなければならないほど危険な状態になる。
10:「はしか」のように空気感染ではなく、飛沫感染なので、手洗いを励行して、3条件を厳格に実行すれば感染は防ぐことが可能。過度に恐れる必要はない。あくまでも冷静な行動が求められる。

なぜCOVID-19はこれほど恐れられているか?(中)

今回の新型コロナウイルスのケースでは、ワクチンがないので、60%の人が感染するまで終息しないことを意味します。これを日本に当てはめると1.2億の60%すなわち7,200万人が感染しなければ終息しません。死亡率を仮に1%としても72万人がなくなります。3.5%なら252万人が亡くなる計算になります。世界の人口を仮に70億とすると、42億が感染し、1.9億人(死亡率4.6%とすると)が死亡することになります。
たとえ死亡率が高くてもワクチンがあれば集団免疫閾値をワクチンにより達成することにより発症者の数を減らすことにより死亡する人の数を減らすことができます。このようにして人類が克服した典型例が天然痘です。人類の歴史に脅威を与えていた天然痘はワクチン開発により20世紀に世界から撲滅することができました。
少なくともいえることはこの先1~2カ月で終息するものではないということです。以上の私の見解が誤りであり、夏には世界中で終息していれば本当に良いと思いますし、そのように心から願っています。しかし覚悟はしておかなければなりません。そしてそのことを頭に考え、行動しなければなりません。

なぜCOVID-19はこれほど恐れられているか?(後)

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