「学校も社会も我慢をする場ではない」と書きましたが、働き方にも同じことが言えます。
世の中はすでに競争主義の社会から共生社会へ変わりつつあります。
私自身もそうなのですが、そのような「自分に合った働き方」に価値を求める人たちも増えてきています。
鳥取県内でも生産性だけに目を向けるのではなく、生きがいとしての働き方を重視する人が増えています。
自分に合った多様な働き方ができれば、みんなが自分の特性を発揮していきいきと仕事をすることができます。
仕事の「報酬」としての賃金はもちろんですが、役立ち感や貢献感、働くこと自体の喜びも「報酬」に含まれます。
ただ、お金儲けのために働いているのではないのです。
障害者雇用に限らず、「就労の形」や「働き方」自体にも個々に応じた多様性があるべきなのです。
雇用する事業所側がやるべきことは、障害そのものの特性を知り理解のうえで、「その人」に「何ができるか」「どこまでの範囲ならできるか」「はたらく時間」などといった個別の働き方に柔軟に対応していくこと。
さらに、「障害者」というくくりで評価するのではなく、一人ひとりに「どんな強み、弱みがあるのか」まで事業所の中で共有し、一人ひとりに合った適材適所の配置と無理のない適切な人員配置をすることが望まれます。
先日の会でも「花で就労支援施設と消費者を繋ぐ」素晴らしい取り組みをされている方とご縁ができたのですが、職場に配属して終わりではなく、就業後に会社側から個別のフォローがあるかどうかで仕事の定着率は大きく変わってきます。
質の高い仕事をして価値のある商品やサービスを提供できるようになれば、社会的な認識も変わっていきます。
そのためには、時間もかかりますし雇用する事業所もいろいろな苦労があると思いますが、お互いに良さを認め合い、情報を共有することで乗り越えていくことはできると信じています。
「法定雇用率を達成する」ことはスタートであって、障害者雇用のゴールは社会の一員として活躍し、その周囲にもよい影響が及ぶことにあります。障害者も雇用主も消費者である私たちみんながハッピーになることを目指していきます。
そして、彼らが納税できるようになるまで賃金の保証も含めた支援を広げていく必要があります。
そんな取り組みをしている人たちが身近にいることを知り、とても嬉しく思っています。
某大手企業、障害のある社員をまとめて雑居ビルに隔離…助成金切れる2年で雇い止めも
障害者雇用のゴールは社会の一員として活躍し私たちみんながハッピーになること
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執筆者:azbooks