松野博一文部科学大臣が、「学校における道徳教育がいじめに正面から向き合う、考え議論する道徳教育へと転換されるよう」、学校の教職員に向けてメッセージを発信しました。
「道徳の授業の中で、いじめに関する具体的な事例を取り上げ、子どもたちがいじめの問題を自分のこととして考え、議論する授業を積極的に行ってほしい」とのことですが、あまりにも物足りません。
というか、あまりにも形式的で他人事としか考えていないと感じます。
こんなことではいじめをなくすことは不可能です
道徳の教科化を一方的に進めようとしている文科省の姿こそがいじめの要因になっていること、これまでの学校教育制度やシステムの欠陥がいじめを生む構造を構築していること、地域の大人や教育委員会や学校の教職員などの対応がいじめを許していることに踏み込まなければいじめはなくなりません!
大人がいじめから逃げている限り、絶対にいじめはなくせません!
文科省や教育委員会の姿勢そのものが問われているということを明記し、いじめは社会的な問題であることを国の責任として解決していくという覚悟を見せてもらいたいです。
口先だけで言うのなら誰だってできます。
それがこれまでいじめを「放置」してきた大きな原因なのですから、即座に実行力を伴う行動をとっていくべきです。
即座に、です!
形だけのアピールはもうたくさんです。
道徳授業ではいじめはなくせない
道徳授業の現状を知っていますが、どこまで子どもたちの心情を揺さぶっているか疑問があります。
いじめの解決にあたってやるべきことは道徳教育ではありません。
文部科学大臣の意識の低さこそが問題です。
もっと根本的なところに目を向けて改革を進めていく必要があります。
「日常的に」私たち一人ひとりが「いじめを絶対に許さない」という姿勢で人と関わっていくことが重要です。
私たちの普段の付き合い方と他人への関心度が問われている問題なのです。
大人が逃げていることがいじめを許していることになっているのですから、私たち大人が覚悟を決めて、あらゆる場で意見を言って立ち向かう必要があります。
「あらゆる場で」です!
・いじめに正面から向き合う「考え、議論する道徳」への転換に向けて(文部科学大臣メッセージ)について(平成28年11月18日)
いじめ防止に向け「考え、議論する道徳」へ 文科相メッセージ