教育

4月から「合理的配慮」と「社会的障壁の除去」が義務づけられる

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今日の日本海新聞にも載っていましたが、米子市淀江文化センターであった「障害者差別解消法セミナー」に行ってきました。
内容は、4月1日から施行される「障害者差別解消法」により、企業等に対して、障がいを理由とした不当な差別的取り扱いの禁止についての法的義務や、合理的配慮の提供についての努力義務が課せられます。
そこで、この法律の内容を企業等の経営者や管理者に広く理解してもらうため開催されました。
1.行政説明(10分程度)
  説明者:鳥取県元気づくり総本部 元気づくり推進局 男女共同参画推進課 係長 松本俊介
  内容:ワーク・ライフ・バランスの推進について
2.講演(90分程度)
 講師:松波めぐみさん(公益財団法人世界人権問題研究センター専任研究員)
 題目「誰も排除されず、ともに生きられる社会を作るために ~障害者差別解消法と私たち~」
3.行政説明(20分程度)
 説明者:鳥取労働局 職業安定部 職業安定課 地方職業指導官 浜川誠一さん
 内容:公正な採用選考について
松波さんの話は、法律の制定に至った経緯や「合理的配慮」と「社会的障壁の除去」についてなど、とても分かりやすかったので、もっと多くの人に参加して欲しかったです。
・個々の不自由さをなくすのは社会全体の責任である。
・行政には、「合理的配慮」と「社会的障壁の除去」が義務づけられる。
このような会は、各職場単位でも行われていると思いますが、法律の施行目前というこの時期ではなく、もっと早く開催してほしかったこと、鳥取と米子だけでなく中部でも開催してほしいとも思いました。
発言の機会があったので、この法律の認知度の低さと2つの事例に関する質問をしました。
1.法律の認知度が低いことが課題、法律を知っている人は企業でも学校でも約半数。
その内容まで理解している人はもっと少ないので、行政として啓発と広報に努めてほしい。
2.学校現場で発達障害の生徒が教員から不適切な対応をされて辛い思いをしている。
職場で知的障害のある人が上司から心無い扱いを受けている。
それぞれ関係各所に相談して行政指導は行われているにもかかわらず、その対応は変わらず、精神的なダメージを受けているので、今後どこに相談していけばいいのか?
松波さんの回答は、これは「合理的配慮」以前の問題で学校現場での虐待、人権侵害である。
職場で弱い立場にある労働者に対する不当な扱いである。
どちらも被害者の心を傷つける見過ごせない問題である。
学校での評価や職場での解雇が心配だという気もちもあると思うが、学校や会社の理解が十分ではないので、今後しかるべき相談窓口を設けていく必要がある。
障がいについて理解のある担当者を配置していくことが重要。
県内での具体的な相談窓口については聞くことができませんでしたが、「合理的配慮」についての罰則はなく「行政指導」を求めることで解決に向けていくのがこの法律の目的です。
この法律は4月1日から施行されるのですが、障害のある当事者や保護者が声を出していくことからがはじまりです。
当事者が要求することによって様々な窓口が設けられるようになります。
「背景や配慮の考え学ぶ 障害者差別解消法セミナー」
http://www.nnn.co.jp/news/160216/20160216003.html

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