「まず外に出て事業所に来てもらうことが大事」というが、そこに至るまでには、大きな大きな壁があります。その壁を超えるためにはもっともっとスキルを高め、個々に寄り添った支援できる人材を育成していく必要があります。
場の設定も人材もまったく整っていません。
さらに、ひきこもり支援の目標が「就労」というのではなく、それもひとつの形にすぎないこと、田中俊英さんのいうように、生きていくために「親のヘルパー」化と「その後の生活保護」も含めた具体的な手段を実行していく必要があります。
ひきこもり就労支援、半数の自治体が断念 「新しい環境に拒否感」
これまでの支援は当事者のニーズが分かっていたでしょうか?
求められているのは就労支援ではなく、ゆ~るい関係をつなげる「人」を作っていくことです。
必要なことは自治体も含めてハードルの高い行政手続きや働くことではなく、ゆ~るい関係作りです。
これまでに欠けていたのがそれです。
地域でつながりがないまま、ひきこもる人たちが、再び社会に出たいと思ったときに、何が壁になっているのか。まずは、当事者たちから気持ちや意向を聞いて、施策に反映させていくことが急務となっている。
ひきこもり支援は、まずは就職支援からではない。(就労準備支援事業の)断念とは、それが必要な支援にまだ至ってないという深刻な実態を物語っています。何より、当事者たちが何を必要としているのか、よく耳を傾けるしかない。